AI創薬の未来
候補選びの期間短縮に期待
「AI創薬」が広がると、薬の候補を選ぶ段階が短くなる可能性があります。従来は、標的となるタンパク質の構造を実験で確かめる必要があり、候補の評価に取りかかれるのも、そのぶん遅くなっていました。構造の予測を先に済ませれば、研究者は有望な候補の検証に時間を振り向けられます。開発の前半が速くなれば、同じ期間により多くの標的を検討できるようになるといわれています。
人での臨床試験を目指す
同社は、AIが設計した分子を人に投与する臨床試験の開始を目指しています。最初の対象は、がんの領域です。デミス・ハサビス氏は、2026年内の開始を目標として見込むと述べています。試験で安全性と効果を確かめられれば、「AI創薬」は研究段階から治療の現場へ近づきます。
約3,150億円を調達済み
Isomorphic Labsは2026年5月12日、約21億ドル(約3,150億円)の調達を発表しました。Thrive Capitalが主導し、親会社のAlphabetや、その投資部門であるGV、シンガポールの投資会社Temasekなどが参加しています。同社は2024年1月にEli LillyとNovartisとの提携を発表し、両社から前払い金と、開発の進み具合に応じた支払いを受け取る契約です。調達した資金は、この仕組みの開発と人材の採用に充てられ、開発中の候補を臨床試験へ進める計画です。

FrontJournalの解説
- 臨床試験開発中の薬を人に投与し、安全性と効果を確かめる試験。動物などを用いた試験の後に行われ、承認を得るために欠かせない工程である。