アイスランドで世界最大のCO2回収プラントが動き出した
「Orca」から「Mammoth」へ、規模が約10倍に
Climeworksは2021年、アイスランドで商用プラント「Orca(オルカ)」を稼働させました。年間の回収能力はおよそ4,000トン。さらに2024年5月には、約10倍にあたる「Mammoth(マンモス)」を立ち上げます。フル稼働時の能力は年間最大3万6,000トンで、当時として最大級のDACプラントでした。コンテナ型の回収ユニットを並べるモジュール式で、増やしながら規模を広げられる設計になっています。
6.5億ドルを調達し、Microsoftとも長期契約
2022年、Climeworksは6.5億ドルを調達しました。これはDAC(直接空気回収)分野では当時最大級の資金調達で、運用会社パートナーズ・グループやシンガポールのGICなどが参加しました。顧客側でも、Microsoftが同社のCO2除去を長期で購入する契約を結んでいます。「自社が出すCO2を、外部から除去枠を買って打ち消す」という大企業の動きが、Climeworksの追い風になっています。
目標は2030年に「年100万トン」の回収
Climeworksが掲げるのは、2030年までに年間100万トン規模のCO2を回収するという目標です。いまの数千〜数万トンからは大きな飛躍で、コストを下げられるかが課題ともいわれます。それでも、「出したCO2を、技術で取り戻す」という選択肢を世界で初めて実用の形にした会社として、各国の気候対策のなかで存在感を高めています。

FrontJournalの解説
- Mammoth(マンモス)アイスランドにあるClimeworksの大型DACプラント。2024年5月稼働、フル稼働時の能力は年最大3万6,000トン。
- GICシンガポールの政府系投資会社。世界の有力スタートアップにも出資する。