核融合発電の未来
24時間の脱炭素給電が可能に
核融合発電が実用化すれば、データセンターへ24時間を通じて脱炭素の電気を送れます。太陽光や風力は出力が変わるため、これまでは蓄電池の併用が欠かせませんでした。同社の装置は圧縮を高い頻度でくり返すため天候に左右されず、送電網への負荷を抑えながら安定した稼働を保てます。クラウドサービスや生成AIの基盤が安定し、日常のデジタルサービスを使い続けやすくなります。
分散型の脱炭素電源を目指す
同社は小型のプラントを産業の拠点へ分けて置き、地域ごとの脱炭素を目指します。蒸気タービンを省いた構成で大規模な水源や送電の設備が要らないため、工場地帯や送電網の弱い地域にも設置しやすくなります。ワシントン州マラガでは商用1号機「Orion」の建設が進み、放射性物質の取り扱いに関する州の許可も取得しました。発電所を需要地の近くに置ければ、送電のときに失われる電気も減らせます。
累計15億ドルを超える調達
同社の累計調達額は、設立以来15億ドル(約2,250億円)を超えたといわれています。内訳は2021年に5億ドル、2025年に4億2,500万ドル、2026年に5億ドルです。2023年には米マイクロソフトと、2028年からの電力購入契約(PPA=長期にわたり決まった価格で電気を買う契約)を結び、50メガワット(1メガワットは100万ワット)以上の供給を目標に掲げています。2026年2月には実証炉Polarisで1億5,000万℃を超えるプラズマの生成を発表しました。
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- 電力購入契約(PPA)
- 電気を使う企業が、発電する事業者から長い期間にわたって決まった価格で電気を買う契約。
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- Polaris
- Helion Energyが2024年末に運転を始めた第7世代の実証炉。商用機に向けた最後の試作機と位置づけられている。