市場課題|見つけにくい微量のタンパク質

血中の量が少なく発見が遅れる
がんや神経の病気は、発症の初期ほど血液に出る目印のタンパク質が少なく、とらえにくくなります。病変から出たタンパク質が、全身をめぐる血液で希釈されるためです。手がかりのないまま時間が過ぎると、治療の選択肢が狭まりかねません。
高感度化には専用装置が要る
タンパク質の測定に広く使われるELISA(抗体で捕まえ、色の変化で量を測る方法)が扱える下限は、1ミリリットルあたり1ピコグラム(1兆分の1グラム)ほどです。それより薄い信号は背景のノイズに近い大きさとなり、微量域まで届かせるには専用の大型装置が必要になります。装置には費用と設置場所がかかり、微量域に踏み込める研究室は限られがちです。
他にも、目的の成分を取り出す前処理の時間、装置ごとに条件を合わせ直す手間、血液に混ざる夾雑物(目的以外の成分)が信号を乱す点、微量域で値がばらつく点、といった課題があるといわれています。
- ELISA抗体が特定のタンパク質とだけ結びつく性質を利用して、試料に含まれる量を測る方法である。捕まえたタンパク質に酵素を付け、酵素が起こす色の変化を光で読み取る。装置は簡素で済むが、微量域では感度が足りない。


