ダンテ「精液成分検査」を開発

株式会社ダンテ

ダンテ「精液成分検査」を開発|技術領域=精しょうの成分を・郵送で調べる/強み=自宅で採精し・数値で結果が届く/将来性=医療や研究の現場・へ検査を広げる

企業紹介|株式会社ダンテとは?

精子の動きに関わる精液中の成分を、自宅から郵送で調べる検査として、注目を集める「精液成分検査」。株式会社ダンテは、その社会実装を目指す、広島大学発のバイオ系ディープテック企業です。精液成分の郵送検査キット「バディチェック」を、男性個人や医療機関、研究機関へ提供しています。

キーワード「精液成分検査」

「精液成分検査」は、精液のうち精子を除いた液体の部分である精しょうに含まれる成分を測る検査です。特徴は、精子の数や形ではなく、精子の動きを支える成分の量を知れる点にあります。自宅で採取した検体を郵送するだけで、検査機関へ行かずに結果をマイページで確認できます。

市場課題|男性側の状態を知る手段の少なさ

現状の男性不妊の検査の課題|現状は、精子の観察が中心で成分までは分からない|不妊の約半数は・男性側が要因/精子の観察では・成分が不明

不妊の約半数は男性側が要因

不妊の原因の約半数が男性側にあるとされています。男性側の状態を知ることは、妊活を進める出発点です。それでも精しょうの成分を数値で知る手段が限られていれば、生活の見直しも進めにくくなります。

精子の観察だけでは成分が不明

従来の精液検査は、精子の数や形などの観察が中心です。精子の持久力や動きは精子そのものだけでなく、精しょうの成分にも影響されると、ダンテは説明しています。精子を観察するだけでは、動きに関わる成分の状態まで知る手がかりが得にくくなります。

他にも、検査を受ける心理的な負担、結果の読み取り方、生活習慣との関係の把握、といった課題があるといわれています。

FrontJournalの解説
  • 精しょう精液のうち、精子を除いた液体の部分である。精子の動きを支えるクレアチンや、精子の形成に関わる亜鉛などの成分を含む。

ダンテの強み|「精液成分検査」を開発

ダンテが「精液成分検査」を開発|現在は、精液成分の郵送検査を提供|精しょうの成分を・数値で測る/自宅から郵送で・研究も進める

精しょうの成分を数値で測る

従来の精液検査は精子の数や形の観察が中心で、精子の動きを支える成分の量は、通常の観察では分かりません。

バディチェックは、精しょうに含まれる成分を測る郵送検査です。現在提供している「バディチェック クレアチン」は、精子の運動に必要なエネルギーの供給に関わるとされるクレアチンの量を測ります。あわせて、精子濃度と精液量、総精子数も測定項目です。精液は精子と精しょうからなり、精しょうの成分は生活習慣によって変わりうると、ダンテは説明しています。結果が数値で返るため、自分の精液の状態を客観的に把握でき、睡眠や食事といった生活を見直す手がかりとして使うことができます。

自宅から郵送で研究も進める

来院や来所を前提にした検体採取では、参加できる人の範囲が近隣に限られやすくなります。

ダンテは、研究機関へ受託検査を提供しています。測定するのは、郵送検査と同じ項目と、8-OHdG(活性酸素によるDNA損傷の指標)です。スペルミン(ポリアミンの一種)やテストステロン、亜鉛も測定します。ELISA法(抗体で成分を検出する方法)などの分析にも対応し、試験の規模は約10名のプレ試験から数百名規模までです。郵送検査なら遠隔地の参加者も自宅で検体を採取して参加できるため、研究の規模を広げることができます。

FrontJournalの解説
  • クレアチン精液に含まれる、精子の運動に必要なエネルギーの供給に関わるとされる物質である。精液中の濃度は、精子の動きに影響すると考えられている。

精液成分検査の未来|男性の健康評価へ広がる

精液成分検査が変える未来|自宅から医療機関や研究へ広がる活用|自宅で採精し・郵送で検査/医療機関と研究の・現場でも活用/精液で男性の・健康評価を目指す

自宅で採精し郵送で検査

バディチェックは、自宅で採精してポストに投函し、結果をマイページで確認する検査です。測定値のほか、取り組んだ生活習慣の改善も、マイページで確認できます。結果は約3週間で返却されます。測定項目はクレアチン、精子濃度、精液量、総精子数です。税込3,300円でAmazonでも販売され、ダンテは、病気の診断ではなく生活習慣を見直す手がかりと位置づけています。

医療機関と研究の現場でも活用

医療機関向けには、専用キットによる検査サービスも用意されています。基本項目は酸化ストレスとテストステロン、亜鉛で、結果は医療機関へ返却されます。追加項目は、オプションから選ぶ形です。企業や自治体、雑誌社との共同によるモニター試験にも対応し、企画から運営、学会発表までを支援する体制です。

精液で男性の健康評価を目指す

ダンテは、精液成分の研究から新たな検査を開発するだけでなく、検査に対応するソリューションの開発も目指しています。企業や大学、多くの男性と共創し、食品や医薬、運動サービスなどに生かすことが目標です。取締役の堀江重郎教授は、妊孕性(妊娠させる力)だけでなく、精液が男性の健康状態を示す指標として活用できる可能性があると考えています。精液の成分から男性の健康を捉える考え方が広がれば、男性が不妊や健康の不安を早い段階で相談しやすくなります。

会社概要|ダンテの事業内容・設立背景

畜産の精液研究から事業化

ダンテは、2017年3月に設立されました。経済産業省の大学発ベンチャーデータベースには、広島大学発の企業として掲載されています。代表取締役は瀧本陽介で、島田昌之が取締役です。広島大学の島田教授が取り組む畜産分野の精液研究では、精子の運動が精しょうの成分に左右されることが分かっています。

広島大学と順天堂大学との研究

ダンテは、2017年10月に郵送の精液検査を発表しました。発表の場には、取締役を務める順天堂大学の堀江重郎教授と、広島大学の島田昌之教授が登壇しています。測定の対象は、テストステロンと亜鉛、酸化ストレスの指標である8-OHdGです。クラウドファンディングのREADYFORでは、200人を超える参加者を集めています。

郵送検査から研究支援まで提供

2018年に、ダンテは精液成分の郵送検査キット「バディチェック」を発売しました。現在の「バディチェック」は、精液中のクレアチン濃度を測る検査です。事業内容は、男性機能に関する検査・研究・開発支援と、男性の健康支援です。医療機関や研究機関に向けては、受託検査と臨床試験の支援を行っています。

会社情報

会社名株式会社ダンテ(Dantte Inc.)
所在地東京都港区新橋5丁目27番1号 パークプレイス5階
設立2017年3月
代表代表取締役 瀧本 陽介。取締役 島田 昌之
資本金1,550万円
事業男性機能に関する検査・研究・開発支援。男性の健康支援。精液成分の郵送検査キット「バディチェック」の提供
技術領域精液成分検査。男性不妊
連携広島大学。順天堂大学
URLhttps://www.dantte.jp/

編集後記|FrontJournal編集部より

男性不妊は、不妊の原因の約半数が男性側にあるとされながら、男性自身が状態を知る機会の限られた分野です。バディチェックは、自宅から検体を郵送し、精しょうの成分を数値で返す検査です。精子の数や形だけでなく、成分から状態を見る発想が、検査の幅を広げています。

ダンテの特徴は、個人向けの検査と研究向けの受託検査を両立している点にあります。その知見の出発点は、家畜の研究で調べた精液の成分です。提供先が分かれるため、精液成分の知見が使われる場面も複数に広がります。

自宅で気軽に自分の状態を知り、必要なときに専門家へ相談できる環境が整えば、男性が不妊や健康の不安を早く話せる社会に近づきます。精液成分の研究が、その土台を広げていくことに期待します。

FrontJournal編集部

本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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