市場課題|光を使うがん治療は、光源を届けられる経路で適応が決まる

光治療の適応は経路で決まる
光線力学療法(光に反応する薬剤を投与し、レーザー光を当ててがん細胞を壊す治療)を使える病気の範囲は、薬剤の効き目よりも光源を運べる経路で決まります。国内では早期の肺がんや食道がんで内視鏡から、原発性の悪性脳腫瘍では開頭手術中に照射する形などで保険診療に使われてきました。経路を確保しにくい膵臓のような臓器では、薬剤が効く仕組みがあっても治療の選択肢が増えにくい状況です。
体の中からでも光を運びにくい
体の中から当てる方法でも、光が届く範囲は限られます。内視鏡や針を使う照射でも、光が及ぶのは管の内側や針の周りです。離れた光源から光ファイバーで送る方式でも、長い経路を通るあいだに減衰が生じ、奥の臓器へ十分な量を届けにくいままです。
他にも、体内に届いた光の量を確かめにくいこと、照射中に組織が温まること、扱える医療機関が限られること、といった課題があるといわれています。
- 光線力学療法光に反応する薬剤を投与したうえで病変にレーザー光を当て、その部位のがん細胞を選んで壊す治療法を指す。日本では早期の肺がんや食道がん、原発性の悪性脳腫瘍などで保険診療に使われている。


