市場課題|潰瘍性大腸炎は再燃を繰り返す

寛解と再燃を繰り返す難病
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起きて下痢や血便が続く指定難病(国が医療費を助成する難病)です。2023年度の受給者証の所持者数は146,702人にのぼります。症状が治まる寛解の状態になっても再び悪化し、長期の通院と服薬が欠かせません。
ドナーが限られ供給が不安定
腸内細菌叢移植には健康な人の便が必要ですが、条件を満たすドナー(便を提供する健康な人)は限られます。問診に加えて医療機関での詳しい検査があり、基準を満たした人だけが腸内細菌ドナーに認定されます。移植に使う便を安定して集める体制が整わなければ、臨床研究の拡大は困難です。
他にも、人によって菌の組成が異なることから生じる効果のばらつきや、移植の前後で必要となる検査の負担も指摘されています。保険が適用されるまでの費用の扱い、治療を担える医療機関の少なさ、といった課題があるといわれています。
- 寛解症状が治まり、検査でも炎症が抑えられている状態を指す。潰瘍性大腸炎は寛解と再燃を繰り返すため、症状を抑える寛解導入と、その状態を保つ寛解維持の二段構えが治療の目標となる。


