市場課題|量子計算の規模を広げる壁

1台への集積では規模が不足
量子コンピューターは、1台に量子ビットを詰め込む方法では規模を広げにくくなります。同じ空間に量子ビットを並べるほど配線や冷却、制御に使うレーザーの経路が込み合い、装置の設計は難しくなります。実用的な計算に届く前に頭打ちになりかねません。
誤り訂正に要る量子ビットが不足
量子ビットは外部の影響で乱れやすく、誤りを訂正する仕組みが要ります。誤り耐性量子コンピューター(計算中の誤りを訂正しながら動く方式)では、計算に使う論理量子ビット(誤りに強くするため多数を束ねた1つ分)1つを支えるため、多数の量子ビットを訂正へ割り当てる設計が想定されます。必要な数を1台でそろえる見通しは、なお立ちにくい状況です。
他にも、装置ごとの量子ビットの寿命や、極低温と真空を保つ負担があります。装置と装置を結ぶ経路の光の損失や、方式ごとに異なる制御の仕組み、といった課題があるといわれています。
- 誤り耐性量子コンピューター多数の量子ビットを束ねて誤りを訂正しながら計算を進める量子コンピューターを指す。束ねる数が多いほど装置は大きくなるため、実現には全体の大規模化が前提となる。


