市場課題|ダイヤモンド半導体は耐圧も電流も伸ばしにくい

電界集中で高い電圧に耐えにくい
次世代のパワー半導体(電力の流れを切り替える半導体)として期待されるダイヤモンドには、高い電圧に耐えにくい弱点があります。ゲート(電流を制御する電極)の端部に電界が集中し、ドレイン(電流の出口)とソース(入口)の間の耐圧が下がるためです。高い電圧を扱う電力変換回路には用いにくく、実用化は先送りされてきたといわれています。
素子を並べる必要で装置が大型化
大きな電流を流すには、小型の素子を多数並列に接続する必要があり、装置が大型化します。1つの素子で使える面積に上限があり、流せる電流が頭打ちになるからです。素子が増えるほど実装面積とコストもかさみます。
他にも、素子の性能を左右する結晶中の不純物や欠陥、大きな面積のダイヤモンド基板を得る難しさ、材料と製造工程の良否を判断する評価基盤の不足、装置メーカーとの用途開発の長期化、といった課題があるといわれています。
- 耐圧半導体の素子が壊れずに保てる電圧の上限を指す。電力変換の回路では扱う電圧より高い耐圧が必要であり、耐圧が低いほど使える用途は限られる。


