市場課題|研究時間を奪う実験の手作業

手作業に追われ考える時間が減る
研究者の一日の大半を占めているのは、試薬の計量や培地(細胞や菌を育てる栄養)の作成、ピペットによる分注(決めた量ずつ容器へ分け入れる作業)といった手作業の繰り返しです。問いの設定や判断に充てられる時間は、全体の10%以下ともいわれています。人手の工程が残る限り、研究の速度は頭打ちになりかねません。
装置ごとに違う制御が導入の壁
複数のメーカーの機器が混在する研究室では、自動化の導入が負担になります。装置ごとに制御の仕様が異なるため、複数メーカーの機器をまとめて動かすには個別の作り込みが必要だといわれています。自動化は一台の装置や一つの実験台にとどまり、研究室全体へは広がりにくいのが現状です。
他にも、装置を動かすプログラミングの知識、実験ごとの制御プログラムの書き換え、記憶に頼りやすい暗黙知(言葉にしにくい経験の勘)の手技、といった課題があるといわれています。
- 分注試薬や試料を、決められた量ずつ複数の容器へ分けて入れる操作を指す。結果の精度が分けた量のばらつきに左右されるため、生化学の実験で最も頻度が高く、熟練を要する工程の一つである。






