1. 創薬・再生医療ベンチャーとは?タイプを理解することが転職の出発点
創薬・再生医療ベンチャーといっても、技術領域とビジネスモデルによって求める人材・開発タイムライン・収益化までの年数が根本的に異なります。
創薬型(低分子・抗体・核酸医薬等)
低分子薬・抗体医薬・核酸医薬・ADC(抗体薬物複合体)など、新薬の研究開発を中心とする企業群です。前臨床から臨床試験(フェーズI〜III)を経て承認を目指すため、上市まで10年以上かかることも珍しくありません。
PRISM BioLab(独自のペプチド模倣技術「PepMetics」で従来の低分子医薬では届かなかったタンパク質間相互作用を創薬標的とする)、Chordia Therapeutics(がん領域のRNA splicing標的創薬)、サンバイオ(脳神経領域の再生医薬品)などがこのタイプの国内例です。
細胞治療・再生医療型
iPS細胞・CAR-T細胞などを用いた細胞医薬品・再生医療製品を開発する企業群です。2014年の薬機法改正により条件・期限付き承認制度が整備され、比較的早期の実用化が可能になった領域です。
Heartseed(慶應義塾大学発、iPS細胞由来の心筋球を用いた重症心不全治療を開発。Novo Nordiskとの大型ライセンス契約でも注目を集めた)、Shinobi Therapeutics(京都大学発、iPS-T細胞治療)などがこのタイプの代表例です。
遺伝子治療型
ウイルスベクターや核酸医薬を用いて遺伝子レベルで疾患に介入する技術を軸とする企業群です。モダリス(AAVベクターを用いたゲノム制御型遺伝子治療)のように希少疾患領域を中心に開発が進んでおり、製造難易度・規制環境ともに高い領域です。
これらのタイプは技術的な設計思想(モダリティ)によっても分類されます。「抗体医薬か・核酸医薬か・細胞治療か」という選択は企業のパイプライン全体の設計に関わるため、転職前に応募先がどのモダリティを中心に事業を組み立てているかを理解しておくことが重要です。