ダイヤモンド量子センサーの未来
解析会社での利用が可能に
同社の「QDm.1」は2026年4月 、米国カリフォルニア州サニーベールの解析会社Eurofins EAG Laboratoriesと、台湾・新竹の解析会社iST(Integrated Service Technology)に相次いで導入 されました。半導体メーカーや設計会社は、自社で装置を持たなくても 、こうした解析会社に不良解析を委託 すれば、この検査を利用できます。
製造途中での検査を目指す
同社は、2026年7月に確保した資金で解析用の装置を半導体メーカーへ供給するとともに、チップを切り分ける前のウェハーの段階 で大量に検査する技術 を開発するとしています。製造の途中で不良を見つけられれば、その原因を早く突き止めて製造工程を直せる ため、歩留まりの改善 につながります。
約1,500万ユーロを調達
QuantumDiamondsは2026年7月9日、ベンチャーキャピタルのWorld Fundが主導する約1,500万ユーロ (約28億円)の出資 を受けたと発表しました。あわせて、欧州半導体法に基づいてドイツ連邦政府とバイエルン州が拠出する約7,600万ユーロ (約141億円)の公的支援も受け、合計で約9,100万ユーロ を確保しています。同社はミュンヘンで、検査装置などを生産する総投資額約1億5,200万ユーロ (約281億円)の拠点の建設を進めており、2026年中に最初の区画を開く計画です。生産体制が整えば、同社の装置を導入して先端のチップの不良解析を行う解析会社や半導体メーカーが、さらに増える可能性があります。
FrontJournalの解説
ウェハー 半導体の材料となるシリコンなどの薄い円板。1枚の上に多数のチップを作り込み、後の工程で1つずつ切り分ける。
欧州半導体法 EUが2023年9月に施行した、域内の半導体の研究開発と生産を強化するための法律。加盟国が半導体の工場などへ補助金を出す際の枠組みになる。