市場課題|CO2回収は熱を多く消費

回収の熱コストが導入の壁
CO2の回収は、装置の設置費用と運転で使う熱の費用が重なり、導入の壁になっています。化学工場や製鉄所では、排ガスからCO2を選り分ける設備に加え、集めたCO2を取り出す再生の工程にも多くの熱が必要です。脱炭素への要請が強まる一方、費用の負担が重いままでは、回収に踏み切りにくい事業者が多いといわれています。
中小の排出源には設置しにくい
CO2の回収設備は大規模なプラント向けの設計が多く、中小規模の排出源には置きにくい状況です。ガスと液体を接触させる吸収塔は高さと敷地を要し、稼働中の工場へ後から組み込む難易度も高くなります。排出量の少ない事業所ほど選べる手段が限られ、脱炭素の取り組みが遅れやすくなります。
他にも、集めたCO2を運ぶ輸送網の整備、地下貯留や再利用の受け入れ先の確保、回収した量を削減分として取引するための基準づくり、といった課題があるといわれています。
- 再生CO2を吸収した材料を加熱や減圧で処理し、CO2を取り出して材料をもう一度使える状態に戻す工程。回収に必要なエネルギーの多くをここで使う。
- 吸収塔排ガスと吸収液を塔の中で接触させ、CO2を液に溶かし込む設備。処理量を確保するため高さと敷地を必要とする。
- アミン窒素を含む化合物の総称で、CO2と結びつく性質を持つ。CO2の分離材料として長く使われてきた。


