市場課題|神経難病に届く薬が乏しい

神経難病は治療の選択肢が乏しい
神経の細胞が失われていく病気には、進行を止める薬がほとんどありません。ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、体を動かす指令を筋肉へ伝える運動ニューロンが失われ、手足の力や呼吸の働きが低下していく病気です。使える薬が限られるため、患者は生活設計の見直しを続ける必要があります。
動物実験はヒトの病態と異なる
薬の候補を探す段階では、ヒトの神経で何が起きているかを直接確かめにくい状態が続いてきました。候補の絞り込みには動物モデルやがん由来の細胞株が使われますが、ヒトの神経細胞とは性質が異なります。動物では効いた化合物がヒトでは働かない例が重なり、神経難病の薬は開発の途中で中止となる割合が高いといわれています。
他にも、患者数が限られる希少疾患での治験の組みにくさ、人によって速さが違う進行の測りにくさ、発症前の変化を捉える目印の乏しさ、といった課題があるといわれています。
- ALS筋萎縮性側索硬化症の略称。体を動かす指令を筋肉へ伝える運動ニューロンが失われていく神経難病を指す。手足の筋力や呼吸の働きが低下し、進行を止める治療法は確立の途上にある。


