市場課題|病理医が少なく、間質性肺炎の診断は医師によって分かれやすい

病理医が少なく標本を郵送
病理診断(組織を顕微鏡で調べて病気を確定する診断)を担う病理専門医は、2026年9月時点で全国に2,913名にとどまり、常勤の病理医がいない病院もあります。その場合、ガラス標本を外部の病理医へ郵送して診断を依頼しています。郵送の日数の分、患者へ結果を返すまでの時間が延びるのが実情です。
間質性肺炎は診断が分かれやすい
病理診断の中でも、間質性肺炎(肺が炎症や線維化で硬くなる病気)の組織診断は、病理医の経験に左右されやすく、診断の再現性が低いとされています。所見の読み取り方が医師ごとに異なるため、同じ標本でも診断がそろいにくいことが課題です。進行しやすい型の見分けにくさは、治療方針の判断にも影響します。
他にも、高額なスライドスキャナ(標本を撮影する装置)の導入費用、病理医の高齢化、免疫染色(抗体で分子を染める方法)の精度管理の手間、といった課題があるといわれています。
- 病理診断患者から採った組織や細胞を薄く切って染色し、顕微鏡で観察して病気の種類や広がりを確定する診断である。がんかどうかの確定や治療方針の決定に用いられ、担当する医師を病理医と呼ぶ。


