市場課題|電子部品の発熱が性能の壁になる

半導体の発熱で性能が落ちる
電子機器が高性能になるほど、性能を左右する要因のひとつが半導体の発熱です。素子の温度が上がると電気的な損失が増え、動作の不安定や寿命の低下を招きます。EV(電気自動車)やデータセンターのように電力密度の高い用途では、熱を逃がしきれないと性能を引き出しにくくなります。
球状フィラーは高充填が必要
従来の球状フィラーで高い熱伝導率を得るには、80%以上の充填が必要とされてきました。樹脂そのものは熱を伝えにくく、放熱部材の性能は混ぜる放熱フィラーの量に左右されるためです。フィラーの割合が増えるほど材料は硬くもろくなり、複雑な形状への加工がしにくくなります。
フィラー同士の接点では熱が伝わりにくく、練り込む工程の負担も生じます。他にも、放熱部品が大きく重くなる制約、熱膨張差による接合部の劣化、放熱性能と絶縁性(電気を通さない性質)の両立、といった課題があるといわれています。
- 放熱フィラー樹脂やセラミックスに混ぜて熱の通り道を形成する粉末状の材料。樹脂は熱を伝えにくいため、放熱部材の性能はフィラーの種類と量でほぼ決まる。


