セールスからDeepTech企業へ転職|顧客課題が伝わる職務経歴書の書き方と例文

セールスからDeepTech企業へ転職|顧客課題が伝わる職務経歴書の書き方と例文

DeepTech企業やスタートアップセールス職へ応募する場合、職務経歴書では「売上実績」だけでなく、どの顧客課題を捉え、どのように提案を組み立て、事業成長につなげたかを伝えることが重要です。

特にDeepTech領域では、完成された商品を大量に売る営業だけでなく、顧客の課題を聞きながら用途を探し、技術部門や事業開発と連携して提案を作る営業が求められることがあります。この記事では、DeepTech・スタートアップ向けに、セールス職の職務経歴書で評価されやすい経験、書き方、例文を解説します。

1. DeepTech・スタートアップのセールスで評価される経験

セールス職が評価される3つの経験(顧客課題/初期開拓/社内連携)

顧客課題を整理した経験

スタートアップセールスでは、すでにニーズが明確な顧客だけを相手にするとは限りません。顧客自身も課題を整理できていない状態から、導入目的検討条件を明確にする必要があります。

評価されやすい経験は、大きく次の3つです。

  • 課題ヒアリング顧客の業務課題、導入背景、意思決定構造を整理した経験
  • 提案設計顧客課題に合わせて提案内容や資料を見直した経験
  • 導入条件の整理価格、導入時期、運用負荷、社内承認条件を確認した経験

職務経歴書では、「営業を担当した」ではなく、顧客が何に困っており、どのように提案へつなげたかを書きましょう。

初期顧客を開拓した経験

スタートアップでは、既存顧客基盤が十分にない段階で営業を行うことがあります。そのため、ターゲット選定、初回接点づくり、商談化PoCや導入までの流れを作った経験は評価されやすいです。

評価されやすい経験は、大きく次の3つです。

  • ターゲット選定業界、企業規模、部門、課題別に提案先を見直した経験
  • 新規開拓架電、メール、紹介、展示会、ウェビナーなどから商談を作った経験
  • 商談化改善反応率や商談化率を見ながら訴求やリストを改善した経験

売上数字だけでなく、「なぜその顧客群を狙ったのか」「商談化するために何を変えたのか」まで書くと伝わりやすくなります。

社内と連携して受注へ進めた経験

DeepTechBtoBスタートアップでは、セールスだけで受注まで進められないことがあります。技術、CS、事業開発、法務、経営陣と連携しながら、顧客が導入を判断できる状態を作る必要があります。

評価されやすい経験は、大きく次の3つです。

  • 技術部門との連携顧客要望を仕様や導入条件へ整理した経験
  • CS・導入支援との連携契約後のオンボーディングや活用まで見据えて提案した経験
  • 社内調整価格、契約条件、納期、サポート範囲を整理した経験

職務経歴書では、営業個人の成果だけでなく、誰と連携して顧客の意思決定を前に進めたかを書きましょう。

2. 書類が通りにくい職務経歴書の3つのパターン

書類が通りにくいセールス職務経歴書3パターン(売上だけ/業務の羅列/商材理解不足)

パターン1:売上数字だけになっている

売上、達成率、受注件数は重要です。ただし、数字だけでは、スタートアップで再現できる営業力が伝わりません。採用側が知りたいのは、その成果が既存顧客基盤によるものなのか、本人の課題整理や提案改善によるものなのかです。

職務経歴書では、数字に加えて、顧客課題、提案内容、商談プロセス、改善した点を書きましょう。

パターン2:営業活動の羅列になっている

新規開拓、商談、提案資料作成顧客対応を担当」と並べるだけでは、強みが伝わりません。同じ営業活動でも、成果の出し方は人によって異なります。代表的な経験を1つ選び、どの課題に対して、何を工夫し、何が変わったかを書くことが重要です。

パターン3:商材理解や技術理解が見えない

DeepTech企業では、営業職であっても、扱う技術や事業内容を理解しようとする姿勢が求められます。技術の専門家である必要はありませんが、顧客課題技術価値をつなげて説明できるかは見られます。専門商材、BtoB商材、SaaS、製造業、医療、素材、AIなどを扱った経験があれば具体的に書きましょう。

3. 職務経歴書で書くべき項目

職務要約

職務要約では、経験年数、担当顧客、営業スタイル、成果の出し方を2〜3行でまとめます。

記載例:

法人向けSaaS企業で5年間、エンタープライズ向けの新規営業と既存顧客深耕を担当。顧客課題のヒアリング、提案資料作成、導入条件の整理、CS・開発部門との連携に関与。

業務内容

業務内容では、担当業務を整理して書きます。すべてを細かく並べるのではなく、応募先で再現できる経験に絞ります。

記載例:

  • 法人向け新規開拓営業
  • 顧客課題のヒアリング、提案資料作成
  • 商談管理、見積作成契約調整
  • CS・開発部門との導入条件確認
  • 既存顧客への追加提案

実績

実績では、売上、達成率、商談化率、受注率、継続率、追加導入件数などを書きます。

記載例:

  • 年間売上1.2億円を達成
  • 新規顧客15社を開拓
  • 商談化率を18%から31%へ改善
  • 既存顧客の追加導入5件を獲得

主な取り組み

主な取り組みでは、代表的な営業改善顧客開拓の経験を1つ選び、課題、行動、変化が伝わるように書きます。

記載例:

新規開拓では、商談化率が低い状態が続いていたため、業界別に受注・失注理由を整理した。導入課題が明確な中堅製造業ターゲットを絞り、提案資料も業界課題別に見直したことで、商談化率を18%から31%へ改善した。

自己PRへの記載例

自己PRでは、「営業力があります」ではなく、どのように顧客課題を整理し、提案や受注につなげてきたかを書きます。

記載例:

法人営業として、顧客課題のヒアリング、提案内容の見直し、社内関係者との導入条件整理を担当してきた。前職では、商談化率が低い業界を分析し、導入課題が明確な顧客群へターゲットを変更した。スタートアップでも、顧客課題を起点に提案を組み立て、初期顧客開拓や売上拡大に取り組みたい。

4. 経験を「DeepTech・スタートアップ向け」に変換する書き方

セールス経験を職務経歴書へ変換する4ステップ:課題・提案・連携・成果
一般的な書き方スタートアップ向けの書き方
売上目標を達成顧客課題別に提案内容を見直し、受注率を改善
新規営業を担当未開拓業界へ仮説提案し、初期商談を創出
顧客対応を担当導入条件や社内承認フローを整理し、意思決定を支援
提案資料を作成顧客の業務課題に合わせて訴求と導入効果を整理
社内調整を担当開発・CSと連携し、導入時の懸念点を解消

ポイントは、「売った」ではなく「顧客が導入を判断できる状態をどう作ったか」を書くことです。

5. 職務経歴書の例文

例:SaaS営業からスタートアップセールスへ

職務要約

法人向けSaaS企業で5年間、中堅企業向けの新規営業を担当。顧客課題ヒアリング提案資料作成商談管理、CSとの導入条件確認に関与。

業務内容

  • 新規顧客への架電、メール、商談対応
  • 顧客課題のヒアリング、提案資料作成
  • 見積作成、契約調整
  • CS部門との導入条件確認
  • 商談化率、受注率の分析

実績

  • 年間売上8,000万円を達成
  • 新規顧客12社を開拓
  • 商談化率を18%から31%へ改善
  • 既存顧客への追加提案でアップセル3件を獲得

主な取り組み

新規開拓では、業界ごとに商談化率の差が大きかったため、受注・失注理由を整理した。導入課題が明確な中堅製造業ターゲットを絞り、提案資料を業界課題別に見直したことで、商談化率の改善につなげた。

自己PRへの記載例

SaaS営業として、顧客課題の整理から提案、導入条件の確認まで担当してきた。前職では、業界別に商談化率を分析し、ターゲットと提案内容を見直した。スタートアップでも、初期顧客の課題を深く理解し、再現性のある営業活動へつなげたい。

6. 添削例

添削①【主な取り組み】売上だけになっている

添削前

売上目標を達成しました。

添削後

新規開拓で商談化率が低い状況があったため、業界別に受注・失注理由を整理した。導入課題が明確な顧客群へターゲットを変更し、提案資料も業界別に見直した。

添削ポイント

数字だけでは、なぜ成果が出たのかが伝わりません。課題、行動、変化まで書くと再現性が伝わります。

添削②【主な取り組み】営業活動の羅列になっている

添削前

新規開拓、商談、提案資料作成顧客対応を担当しました。

添削後

新規開拓では、初回商談で顧客課題を確認しやすいよう、事前調査項目ヒアリング内容を見直した。商談前に業界課題を整理することで、提案内容を顧客ごとに調整しやすくした。

添削ポイント

担当業務を並べるだけでなく、どの業務で何を工夫したかを書きましょう。

添削③【自己PR】抽象的になっている

添削前

営業力とコミュニケーション力を活かして貢献したいです。

添削後

法人営業として、顧客課題ヒアリング提案内容の見直し、導入条件の整理を担当してきた。顧客の意思決定に必要な情報を整理し、社内関係者と連携しながら受注へ進めてきた。

添削ポイント

「営業力があります」ではなく、実際の行動から強みが伝わるように書きましょう。

よくある質問

Q. 売上実績が大きくなくても応募できますか?

応募できる場合があります。スタートアップでは、売上規模だけでなく、顧客課題をどう整理し、提案や商談化をどう改善したかも見られます。

Q. 大企業の営業経験でも活かせますか?

活かせる場合があります。ただし、会社のブランド既存顧客基盤だけで成果が出たように見えないよう、自分が工夫した点を書きましょう。

Q. 技術に詳しくなくてもDeepTech企業へ応募できますか?

応募できる職種はあります。ただし、技術理解への姿勢は必要です。顧客課題と技術価値をつなげて説明した経験があれば書きましょう。

まとめ

  • セールス職務経歴書は、売上実績だけでなく顧客課題の捉え方を書く
  • 初期顧客開拓や社内連携の経験は再現性として評価されやすい
  • 「売った」ではなく「顧客が導入を判断できる状態をどう作ったか」を書く

DeepTechスタートアップで評価されるのは、単に「売った経験」ではありません。顧客が導入を判断できる状態を作り、事業成長につながる営業活動を再現できるかが見られます。

この記事の作者

ショクレキ代行

ショクレキでは、ヒアリングをもとに職務経歴書を一緒に作成するサービスを提供しています。「セールス職でDeepTech企業への転職を考えているが書類をどう書けばいいかわからない」「書類選考が通らない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

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