市場課題|ガス中の微量水分の測定

微量水分が製造品質を左右
半導体や二次電池の製造では、ガスに残るごくわずかな水分が製品の品質を左右します。水分は膜の性質を変え、電解液も分解するため、工程で使う窒素やアルゴンは1ppbの水準まで乾燥させて供給されます。継手からの漏れや内壁に吸着した水分の放出でも規格を外れるため、製造中の常時監視が欠かせません。
従来の水分計は応答が遅い
ppb帯の水分を測る装置に共通する弱点は、指示値が落ち着くまでの時間です。代表例の「CRDS」(キャビティリングダウン分光法)は、レーザー光を鏡の間で往復させて吸収を測るため感度が高い一方、装置が大きく、測定室の内壁に吸着した水分が抜けるまで指示値が動き続けます。そのため異常に気づくのが遅れやすく、値が上がっても原因を切り分けにくい状態が続きます。
他にも、装置の設置面積、校正の手間、配管ごとに測定器を置く費用、といった課題があるといわれています。
- ppbparts per billion の略で、10億分の1を表す濃度の単位である。ガスの体積1に対し、水分子が10億分の1だけ含まれる状態を1ppbと呼ぶ。半導体用の高純度ガスは、この水準で管理する。


