市場課題|角膜移植は供給が追いつきにくい

角膜内皮は再生せず移植が必要
角膜の最も内側にある角膜内皮細胞は、一度失われると再生しません。加齢や白内障などの眼内手術、外傷でも減少し、角膜がむくみます。濁った角膜を透明に戻す手段は移植に限られ、2012年時点の国際調査では、移植を待つ人は世界で約1,270万人と報告されています。
移植は熟練と提供体制に依存
移植に使う角膜はアイバンク(提供された角膜を保存し医療機関へ渡す組織)を通じて届き、供給は提供の件数に左右されます。同じ2012年の調査では、必要とされる角膜70枚のうち、実際に用意できるのは1枚とされています。角膜を薄く削って広げる手技を伴うため、執刀できる医師も限られる状況です。
他にも、遺伝性のフックス角膜内皮変性症や、角膜が変形する円錐角膜など、移植を要する病気は複数あります。角膜を長く保存しにくい点、地域で異なる提供の件数、手術後の拒絶反応、といった課題があるといわれています。
- 角膜内皮細胞角膜の最も内側を覆う一層の細胞である。角膜にしみ込む水分をくみ出して透明度を保つ役割を担い、生まれた後はほとんど分裂しないため、減少すると角膜がむくんで視力が低下する。


