市場課題|病気が進むと意思疎通が難しい

筋肉が動かしにくく声を失う
国の指定難病であるALSは、2023年度末時点で9,727人が受給者証を持っており、進行に伴って全身の筋肉に力が入りづらくなります。手足だけでなく口や喉の筋肉にも症状が及ぶため、まず失われるのは話す・書くという日常の手段です。身体の動きが残らなくなると、意識と思考は保たれたまま閉じ込め状態に近づきます。
進行後は視線入力が困難
意思を伝える手段として広く使われる視線入力装置も、症状が進むと操作が難しくなる場合があります。画面の文字を目で追って選ぶ仕組みのため、目の動きが残っていることが前提だからです。長時間の集中と目への負担を伴うため、疲れやすさから一度に使える時間も限られます。
他にも、設定と調整を担う支援者の不足、環境が変わるたびに生じる再調整の手間、体調によって判定が揺らぐことで起きる誤入力、といった課題があるといわれています。
- 閉じ込め状態意識と思考は保たれているのに、全身の筋肉が動かしにくくなり、意思を外へ伝える手段が残らなくなった状態を指す。ALSなどの神経疾患の進行で生じ、身体の動きを前提とした装置は使いどころが限られる。


