市場課題|GPCRを狙う抗体医薬の壁

GPCR創薬は選択性が課題
創薬ターゲット(薬作りの標的となる分子)にGPCRを選ぶとき、よく似たサブタイプ(構造が似た同系統の受容体)を見分けにくい点が課題です。同系統の受容体が多く、結合部位の形が近いためです。選択性が不十分だと、狙わない受容体にも結合して作用し、開発の継続が難しくなるといわれています。
抗体を得にくい創薬ターゲット
狙った相手だけに結合しやすい抗体医薬でも、GPCRの開発は進みにくい状況です。GPCRは細胞膜(細胞を包む膜)を7回貫く構造のため、立体構造を保ったまま取り出すのが難しく、細胞外に出る部分もわずかです。そのため抗体が結合できる領域が狭く、候補の絞り込みに時間を要します。
他にも、細胞1個あたりの受容体が少ないこと、抗体を選ぶ手法が確立していないこと、動物由来の抗体をヒト化(ヒトの体内で使える形へ改変すること)する難しさ、といった課題があるといわれています。
- GPCR細胞膜を7回貫く形の受容体。外からのシグナルを細胞内へ伝え、多くの薬の創薬ターゲットとして知られる。
- 抗体医薬異物を見分ける抗体を成分とする薬。狙った相手にだけ結び付き、副作用を抑えやすいとされる。


