市場課題|視力を守る治療の限界

網膜の細胞死が視力低下を招く
眼の難治疾患では、網膜の神経細胞が失われて視力が低下します。その代表が緑内障と網膜色素変性症で、新たに視覚障害の認定を受けた人を対象とする2019年度の調査では、原因の40.7%が緑内障でした。別の地域住民調査では、40歳以上の緑内障の有病率は5.0%で、うち約9割が未診断と報告されています。
眼圧下降以外の治療が限られる
網膜の神経細胞を守る治療は、選択肢が限られています。緑内障の診療ガイドラインは、科学的根拠のある治療を眼圧下降(眼球内の圧力を下げる治療)に絞り、神経保護(神経細胞そのものを守る考え方)を狙う薬剤はエビデンスが乏しいとしています。網膜中心動脈閉塞症(網膜の血管が詰まる病気)でも、標準治療は定まっていません。
他にも、希少疾患での被験者の確保、視野の評価に要する長い期間、臨床試験で再現しにくい神経保護の効果、といった課題があるといわれています。


