市場課題|有用な菌と成分を選び取り出せない

選抜|有用な菌を膨大な株から選びにくい
乳酸菌は、健康や美容に役立つ可能性を秘めた身近な微生物です。しかし、その力を製品に生かすには、いくつもの壁があります。どの菌が、どんな働きを持つのかを見極めるのが簡単ではないからです。
ひとくちに乳酸菌といっても、菌株ごとに働きが異なり、数百・数千という株があります。その中から目的に合う「効く菌」を見つけ出すのは簡単ではありません。ひとつずつ培養して効き目を確かめるには、時間と手間がかかるからです。菌をたくさんそろえて機能を評価するしくみがなければ、有望な菌は埋もれてしまいます。
精製|微小な有効成分を取り出しにくい
近年は、乳酸菌が出すエクソソーム(EVs)のような微小な成分にも注目が集まっています。こうした成分は非常に小さく、他の物質と混ざっているため、必要なものだけを高い純度で取り出すのが難しいという課題があります。純度が低いと、効き目の確認も、原料として安定して使うこともできません。
他にも、菌や成分の効果を科学的に裏づけるデータをそろえる手間があります。品質を保ったまま量産する難しさもあります。食品や化粧品として安全性を確かめる工程、といった課題が積み重なってきました。
- 乳酸菌糖を分解して乳酸をつくる微生物の総称。腸内環境や免疫との関わりが研究され、種類ごとに働きが大きく異なる。
- 菌株同じ種類の菌でも性質が異なる系統のこと。集めて保存したものを菌株ライブラリと呼び、数が多いほど目的に合う菌を選びやすい。


