市場課題|細胞医薬品の製造の難しさ

細胞医薬品は高額で普及しにくい
細胞を培養して作る細胞医薬品には、1回の治療に数千万円を要するものもあるといわれています。製造の工程は今も手作業に頼る部分が多く、無菌環境を保つ設備も要ります。製造の負担が下がらないかぎり、治療を受けられる患者は限られたままです。
培養中の凝集で品質がばらつく
培養液の中で細胞をそのまま増やすと、細胞どうしが集まって塊になりやすくなります。塊が大きくなるほど、内部へ届く酸素や栄養は不足しがち。塊の大きさで内部の細胞の状態が変わるため、同じ工程で作っても品質にばらつきが残り、製造の規模を大きくするほど管理が難しくなります。
培養は人の手による作業が多く、作業者によって結果が変わりやすい点も指摘されています。他にも、培養中に細胞が受ける物理的なストレス、無菌を保って作業する手間、品質を証明する試験に要する時間、といった課題があるといわれています。
- 細胞医薬品細胞そのものを有効成分とする医薬品。がんを攻撃する免疫細胞や、組織を修復する幹細胞を培養して患者に投与する。
- 培養細胞を体外で育てること。温度や栄養、酸素の条件を整えた環境に置き、目的の数と状態になるまで増やす工程を指す。


