市場課題|嚥下の状態は日常的に測りにくい

誤嚥性肺炎で高齢者の死亡が増加
食べ物や唾液が気管に入る誤嚥は高齢になるほど起こりやすく、誤嚥性肺炎による死亡は増加しています。厚生労働省の人口動態統計によると、その死亡数は2023年の6万190人から2024年の6万3665人(概数)へ増えました。高齢化が進むほど、飲み込む力の低下を早い段階で把握する必要が高まります。
嚥下検査は設備と専門職が必要
嚥下の状態を詳しく調べる嚥下検査は、実施できる施設が限られます。嚥下造影検査(VF)はX線の装置と造影剤を使い、嚥下内視鏡検査(VE)は内視鏡とそれを扱う医師が必要です。日々の食事のたびに状態を確かめることは難しく、変化に気づくのが遅れがちになります。
他にも、専門職の少ない在宅や介護の現場での評価の難しさ、むせを伴わない不顕性誤嚥の見つけにくさ、食事の様子を多職種で共有する手間といった課題があるといわれています。
- 不顕性誤嚥むせや咳といった目立つ反応を伴わないまま、食べ物や唾液が気管へ入る現象。本人も周囲も気づきにくく、肺炎の原因になっても発見が遅れるため、日常的な観察が重要とされる。


