市場課題|失った組織を元に戻す治療は選択肢が限られていた

失った組織は薬で戻しにくい
脳梗塞や心筋梗塞、皮膚の難病のように組織そのものが失われる病気では、従来の薬で組織を元に戻すことは難しいとされてきました。多くの薬は炎症や症状を抑える働きを持つ一方、失われた細胞を補う働きは持たないためです。治療の選択肢が限られたまま、後遺症や治りにくい傷を抱えて暮らす患者が残ります。
細胞治療は製造の負担が重い
組織再生を目指す細胞治療は、細胞を体外で培養して患者に移植するため、製造に大きなコストがかかります。細胞の採取や培養、専用の製造施設の運営が欠かせず、培養の途中で細胞の性質が変わるおそれもある点が課題です。こうした負担が続く限り、再生医療を受けられる患者や医療機関は限られます。
他にも、生きた細胞を扱うための保存と輸送の難しさ、他人の細胞を使う場合の免疫拒絶、といった課題があるといわれています。
- 細胞治療患者本人や他人から採取した細胞を体外で培養・加工し、患者の体に移植して病気を治療する方法を指す。失われた組織の再生が期待される一方、製造と品質管理に専用の設備を要する。


