市場課題|中皮腫は再発しやすく、マイクロRNA医薬は届けにくい

中皮腫は再発が多く治療が困難
アスベスト(石綿)の吸入が主な原因の悪性胸膜中皮腫は、再発しやすいがんの一つです。手術や抗がん剤などを組み合わせても再発率は高く、発症後の余命は約1年ともいわれています。国内の中皮腫による死亡数は1995年の500人から2024年の1,562人へ増え、発症のピークは2030年頃と予測されています。
マイクロRNAは体内ですぐ分解
天然型(化学的な加工を施さない形)のマイクロRNAは体内ですぐに分解され、がん細胞に届きにくいことが課題です。他社の米国での先行試験では、全身への投与で重い免疫関連の有害事象(投与後に起きた、免疫が関わる不調)が報告されています。マイクロRNAを補う核酸医薬は、2025年5月時点で承認例がありません。
他にも、患者数が少なく有効な治療法が限られること、臨床データの不足、中皮腫が進行後に見つかった場合の5年生存率の低さ、といった課題があるといわれています。
- 悪性胸膜中皮腫肺と胸の壁を覆う胸膜にできるがんを指す。主な原因はアスベスト(石綿)の吸入で、吸い込んでから発症までに25〜50年かかるため、長い期間をおいて患者が現れる。


