東北大発ElevationSpace、宇宙実験・回収「ELS-R」開発でシリーズB64億円を調達
要約
東北大学発の宇宙スタートアップ、株式会社ElevationSpaceは、シリーズBラウンドで64億円の資金調達を完了し、累計調達額が101億円になったと発表しました。同社は、無人の小型衛星を使って宇宙環境で実験・製造を行い、その成果物を地球に回収する「宇宙環境利用・回収プラットフォーム『ELS-R』」を開発しています。調達資金は、宇宙輸送・利用サービスの開発と運用、欧米市場への展開、初号機「あおば」に続く後継機の開発などに充てられます。
発表のポイント
シリーズB 64億円・累計101億円を調達
本ラウンドはBeyond Next VenturesとSparks Asset Managementが共同リードを務め、三菱UFJキャピタル、SBIインベストメントなど16社を超える機関投資家が参加しました。これにより同社の累計調達額は101億円となりました。
宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」
ELS-Rは、無人の小型衛星上で微小重力環境を利用した実験や製造を行い、その成果物を地球へ持ち帰る仕組みです。同社はこれを、国内では初めてとなる宇宙環境の利用と回収を一体で提供するサービスと位置づけています。
大気圏再突入・回収を支える独自技術
同社は、宇宙から地球への再突入と回収という難度の高い技術領域に、独自の小型の揚力誘導技術で取り組んでいます。今後は宇宙からの高頻度な物資輸送インフラの構築も視野に、ISS(国際宇宙ステーション)後を見据えた事業展開を目指します。
企業概要
株式会社ElevationSpace(本社:宮城県仙台市、設立:2021年2月、代表取締役CEO:小林稜平)は、東北大学発の宇宙スタートアップです。小型衛星の宇宙環境利用と大気圏再突入・回収の技術を軸に、宇宙環境利用・回収プラットフォーム事業や宇宙からの物資輸送事業などに取り組んでいます。仙台のほか福島・東京にも拠点を持ちます。
FrontJournalからひとこと
宇宙で実験・製造したものを地球に安全に持ち帰る「回収」は、世界的にも難度が高い技術領域です。ISS後の宇宙環境利用を見据えると、無人で高頻度に往復できるプラットフォームの価値は高まります。今回の大型調達は、初号機の先にある後継機開発と欧米展開に向けた一歩であり、再突入・回収技術の実証がどこまで積み上がるかが今後の焦点になります。
