市場課題|通信量の増加が電力を押し上げる

通信量の増加で電力消費が増大
生成AIの普及でデータセンターを行き交う情報量が増え、通信にかかる電力も増加しています。サーバー同士を結ぶ配線は光ファイバーへ置き換わっており、その両端では電気の信号と光の信号を変換する半導体レーザが絶えず動いているためです。情報量に比例して光源の数も増えるため、1台あたりの電力を抑えなければ設備を広げにくくなります。
温度で光の強さが変わる
従来の量子井戸を用いた半導体レーザは、温度が上がるほど光の強さや波長が変化します。活性層に閉じ込めた電子が、熱を受けると層から抜け出しやすくなるからです。そのため機器側には冷却装置や補正回路が要り、光源を小さくまとめにくくなります。
他にも、戻り光(反射して戻る光が発振を乱す現象)への対応、波長を保つための温度管理、量産したときに波長がそろわず規格に合う製品の割合が上がりにくい点、といった課題があるといわれています。
- しきい値電流半導体レーザが発振(レーザが光を出し始めること)に至るのに必要な最小の電流。この値が低いほど、同じ光を出すのに使う電力が少なくて済む。
- 活性層半導体レーザの内部で、流した電流を光へ変える役割を担う層。ここにどのような構造を用いるかで、消費電力や温度特性が決まる。
- 量子井戸電子を薄い層の厚み方向にだけ閉じ込める構造。従来の半導体レーザの活性層に広く使われ、面内の方向には電子が動ける。


