ニュース紹介
「超高速量子メモリー動作を引き出す素子設計~熱に頼らない高効率な磁気情報の書き込みに向けて~」
東京大学大学院理学系研究科の松尾拓海氏(研究当時大学院生)、肥後友也氏(研究当時特任准教授、現慶應義塾大学理工学部准教授)、中辻知教授らの研究グループは、カイラル反強磁性体Mn3Sn薄膜を用いた素子において、膜厚を薄くして放熱を効率化することで、ジュール熱に頼らず、反強磁性体が本来持つピコ秒(1兆分の1秒)スケールの高速な磁気ダイナミクスを生かしたスイッチング機構を引き出せることを示したと発表しました。プレスリリースによると、Mn3Sn層の膜厚を変化させた測定から、磁気スイッチング機構が「発熱と冷却過程に支配される温度アシスト機構」から「スピン流が反強磁性秩序を直接制御する内因性機構」へ移行することが明らかになったとしています。研究成果は次世代の超高速・低消費電力ロジックやメモリー向け素子設計指針を提供するものと位置づけられています。
出典:科学技術振興機構(JST) 2026年7月13日 プレスリリース(掲載誌:Nature Communications/DOI: 10.1038/s41467-026-74311-6)
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20260713/index.html



