第一実業、デンソーのインド工場で水素燃焼アルミ溶解の実証設備工事を実施
要約
第一実業は、経済産業省の補助事業「カーボンニュートラル部品加工実証事業」(令和5年度補正 グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金)において、水素燃焼によるアルミ溶解と真空低圧鋳造技術の実証に向けた設備工事を実施したと発表しました。実証はデンソーのインド子会社 DENSO HARYANA(インド・ハリヤナ州)の拠点で行われ、電動車向けの高精度な大物アルミダイキャスト製造の脱炭素化を目指します。
発表のポイント
アルミ溶解の熱源を水素に転換する実証
本事業は、アルミ溶解炉の熱源を従来の化石燃料から水素に転換し、燃焼時のCO₂排出をなくすことを狙う実証です。第一実業は、株式会社宮本工業所製のアルミ溶解保持炉を水素燃料に対応させる改造と、ダイキャストライン一式の移設工事を担当しました。
電動車向けの高精度ダイキャスト製造が対象
実証の対象は、電動車の電源・モータの性能に直結する高精度な大物アルミダイキャスト部品です。製造工程の上流にあたる溶解・鋳造の脱炭素化は、部品単位でのカーボンニュートラル化に向けた基盤づくりと位置づけられます。
デンソーの採択事業をインド拠点で実装
本実証はデンソーが補助事業者として採択を受けたもので、実施場所はインド・ハリヤナ州の DENSO HARYANA です。第一実業グループは設備の改造・移設に加え、水素供給ステーションの建築やユーティリティ工事も担い、グローバルサウスでの脱炭素生産の実装に取り組みます。
企業概要
第一実業株式会社(本社:東京都千代田区、設立:1948年8月、資本金:51億500万円、東証プライム上場)は、機械・プラント設備などを扱う独立系の専門商社です。設備の調達・据付・改造を含むエンジニアリング機能を持ち、本事業では炉の水素対応改造やライン移設工事を担っています。
FrontJournalからひとこと
自動車部品の脱炭素は、走行時だけでなく素材の溶解・鋳造といった製造工程の排出をどう減らすかが課題になります。アルミ溶解の熱源を水素に切り替える試みは、その上流工程に踏み込む取り組みです。今回は設備工事の段階であり、実証で得られる燃焼の安定性やコスト、量産への適用可能性が今後の論点になります。グローバルサウスでの展開を含め、実証の成果に注目しています。
