京大発リジェネフロ、12.2億円を調達─多発性嚢胞腎の治療薬とiPS細胞由来の腎再生医療を加速
要約
京都大学発で腎臓領域の創薬・再生医療に取り組むリジェネフロ株式会社は、J-KISS型新株予約権により12.2億円を調達したと発表しました。これはファーストクローズで、セカンドクローズを含めた合計見込みは17億円とされています。調達資金は、多発性嚢胞腎(ADPKD)治療薬「RN-014」の事業化と、iPS細胞由来の腎再生医療「RN-032」の開発加速に充てられます。2026年秋以降のシリーズCラウンドを見据えた戦略的調達と位置づけています。
発表のポイント
ファーストクローズで12.2億円、合計見込み17億円
J-KISS型新株予約権による調達で、ファーストクローズが12.2億円、セカンドクローズが進行中です。引受先には、京都大学イノベーションキャピタル、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ、ジャフコ グループ、スパークス・アセット・マネジメント、三菱UFJキャピタル、東邦ホールディングスなど国内外の投資家が名を連ねています。
ADPKD治療薬「RN-014」はPhase 2aのデータ解析段階へ
RN-014は、iPS細胞由来のADPKD(多発性嚢胞腎)疾患モデルを用いたスクリーニングから同定された低分子治療薬です。現在、Phase 2a臨床試験の最終被験者の最終観察(LPLV)を達成し、データ解析の段階に入っています。今回の資金で、価値の最大化とライセンス活動を進めます。
iPS細胞由来の腎再生医療「RN-032」の開発を加速
RN-032は、iPS細胞由来の腎ネフロン前駆細胞を用いた再生医療です。非臨床試験の開始に向けたプロセス開発が完了しており、次の成長ステージへ移行する予定です。資金は非臨床試験体制の拡充や、腎臓領域の次世代基礎研究・臓器再構築プログラムにも充てられます。
企業概要
リジェネフロ株式会社(本社:京都市左京区〈京都大学医薬系総合研究棟内〉、設立:2019年9月、代表者:森中紹文、資本金:1億円)は、京都大学発で腎臓領域の創薬と再生医療に取り組むスタートアップです。iPS細胞を活用した疾患モデルによる創薬と、腎ネフロン前駆細胞を用いた再生医療の両輪で開発を進めています。
FrontJournalからひとこと
腎臓病は進行すると人工透析が必要になり、患者の負担と医療費の双方が課題となる領域です。リジェネフロは、低分子の治療薬と、細胞を使った再生医療という性質の異なる2本柱を持つ点が特徴です。RN-014は臨床試験のデータ解析段階まで進んでおり、今回の調達後はライセンスアウトや次の臨床ステージへの移行をどこまで具体化できるかが焦点になります。
