2026.07.17 株式会社資生堂 元発表:2026.07.17

資生堂、セリ科ハーブエキスが肌の老化細胞を選択的に除去する働きを細胞試験で確認(FrontJournal解説)

ニュース紹介

「資生堂、「セリ科ハーブエキス」に肌の老化細胞除去と正常な細胞増加、ダブルの効果を発見」

株式会社資生堂は2026年7月17日、セリ科ハーブ(Coriandrum sativum)のエキスに、肌の老化細胞を選択的に除去する働きと、正常な細胞の増加を促す働きの2つがあることを確認したと発表しました。正常な細胞が増えることに伴い、コラーゲンの産生が促進されることも確かめられたとしています。

検証は細胞培養実験(in vitro)で行われました。酸化ストレスによって老化を誘導した皮膚線維芽細胞にエキスを加える試験や、老化細胞と正常な細胞を混ぜて培養する試験を実施し、老化の指標となるマーカー(SA-β-Gal、P21)の発現を測定しています。現時点では研究段階の発表であり、製品化には至っていません。

出典:株式会社資生堂 2026年7月17日 プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003153.000005794.html

FrontJournalの解説

肌の「老化細胞」とは

私たちの体の細胞は、加齢やストレスによって分裂をやめ、老化細胞と呼ばれる状態になることがあります。老化細胞は自然に取り除かれずに残り、まわりの正常な細胞にも影響を与えると考えられています。肌では、こうした細胞がたまることがハリの低下などに関わるとされ、老化細胞に着目した研究が近年活発になっています。

①「選択的に除去する」ことの意味

今回の発表で焦点となるのは、老化細胞だけを選び分けて取り除くという考え方です。正常な細胞まで傷つけてしまっては意味がないため、老化した細胞に対してのみ働きかけることが重要になります。資生堂は、老化の指標であるSA-β-GalやP21といったマーカーの発現を測ることで、エキスが老化細胞に選択的に作用したことを細胞レベルで確認したとしています。

②細胞試験の段階であるという前提

今回の検証は、シャーレの中で細胞を培養して確かめるin vitro(試験管内)の試験です。人の肌で同じ効果が得られるかは、別途の検証が必要になります。発表資料では具体的な数値やヒト試験の結果は示されておらず、現時点では基礎研究の知見として公開された段階です。企業の研究が、どの段階にあるのかを踏まえて読むことが大切です。

編集部からひとこと

老化細胞を取り除くという発想は、皮膚に限らず加齢の研究全体で関心を集めている分野です。身近な植物のエキスに、老化細胞への選択的な働きと正常な細胞を増やす働きの両方が見いだされたことは、基礎研究の知見として興味深い成果です。細胞試験の段階から、人の肌での検証へとどう進んでいくのか、今後の研究の積み重ねが注目されます。

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