2026.07.17
│
東北電力株式会社/株式会社倉元製作所
│
元発表:2026.07.17
東北電力と倉元製作所、ペロブスカイト太陽電池の性能評価を開始 積雪地の発電特性も検証(FrontJournal解説)
ニュース紹介
「次世代太陽光発電技術の実用化に向けたペロブスカイト太陽電池の性能評価を開始」
東北電力株式会社と株式会社倉元製作所は2026年7月17日、次世代の太陽電池として期待されるペロブスカイト太陽電池の性能評価を開始したと発表しました。評価は東北電力研究開発センター(宮城県仙台市青葉区)で行い、倉元製作所が太陽電池を提供し、東北電力がデータの収集・解析を担います。
評価の対象はガラス型とフィルム型の2種類で、従来のシリコン型太陽電池との比較検証を行います。太陽光発電の適地が減少するなか、軽量で形状を変えられるという特性を活かし、都市部の建物や農地への適用を検討するのが狙いです。積雪地における発電特性の把握を含め、段階的に評価を進めるとしています。
出典:東北電力株式会社 2026年7月17日 プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000128398.html
FrontJournalの解説
ペロブスカイト太陽電池とは
ペロブスカイト太陽電池は、特殊な結晶構造をもつ材料を使う次世代の太陽電池です。従来の主流であるシリコン型に比べて軽く、曲げられるという特徴があり、屋根の強度が足りない建物の壁面や、これまで設置が難しかった場所にも貼れる可能性があります。日本発の技術としても知られ、実用化に向けた開発が国内外で進んでいます。
①「適地の減少」という背景
太陽光発電は日本でも広く導入が進んだ一方、平地の設置に適した場所が減ってきているという課題があります。軽量で形状を変えられるペロブスカイト型なら、都市部のビルの壁面や、作物を育てながら発電する農地などへ設置の幅を広げられると期待されています。今回の評価は、そうした新しい設置場所での実用性を電力会社の立場から確かめる取り組みです。
②積雪地での検証という着眼点
注目されるのは、積雪地における発電特性を評価項目に含めている点です。東北地方は冬の積雪や日照条件が本州の他地域と異なり、実際の環境で発電がどう変わるかを確かめることは、地域に合った導入を考えるうえで欠かせません。今回はガラス型・フィルム型をシリコン型と並べて比較する段階であり、具体的な変換効率などの数値は今後の評価で明らかになる見込みです。
編集部からひとこと
ペロブスカイト太陽電池は「軽い・曲がる」という特性が語られがちですが、実際に社会で使うには、その土地の気候でどれだけ発電できるかを地道に測ることが欠かせません。電力会社が自社の研究拠点で、積雪地という条件も含めて比較検証を始めたことは、実用化に向けた着実な一歩といえます。段階的な評価から、どのような知見が得られるか、今後の展開が注目されます。