2026.06.30
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Neusignal Therapeutics株式会社
東北大発Neusignal、アルツハイマー型認知症の新薬でシリーズB53.2億円を調達(FrontJournal解説)
ニュース紹介
「Neusignal Therapeutics、シリーズBで総額53.2億円を調達」
認知症・精神疾患の治療薬を開発するNeusignal Therapeutics株式会社(東京都中央区、代表取締役:有本達、2022年4月設立)は2026年6月30日、シリーズBで総額約53.2億円を調達したと発表しました。第三者割当増資に加え、日本医療研究開発機構(AMED)の「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」の補助金を含みます。
引受先には、Angel Bridge、DCIパートナーズ、ニッセイ・キャピタル、慶應イノベーション・イニシアティブ、三菱UFJキャピタルなどが名を連ねます。同社が開発する「NTX-083」は、東北大学発のシーズにもとづく、従来とは異なる作用機序を持つ低分子化合物で、アルツハイマー型認知症の治療薬を目指しています。調達資金をもとに、米国でアルツハイマー型認知症の患者を対象とした臨床試験(Phase 1b)を本年中に開始する予定です。
出典:Neusignal Therapeutics株式会社 2026年6月30日 プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000138577.html
FrontJournalの解説
新しい認知症治療薬の開発とは
アルツハイマー型認知症は、記憶や思考の力が徐々に失われていく病気で、世界的に患者数が増えています。近年、原因物質の一つとされるたんぱく質を標的にした薬が登場しましたが、治療の選択肢はまだ限られています。Neusignal Therapeuticsは、これまでとは異なる仕組みで働く新しい低分子の薬を開発しており、治療の幅を広げることを目指しています。
①「異なる作用機序」の低分子薬とは
NTX-083は、東北大学の研究成果をもとにした化合物で、従来の薬とは異なる作用の仕組み(作用機序)を持つとされています。分子が小さい「低分子」の薬は、比較的つくりやすく、飲み薬にしやすいといった利点があります。異なる仕組みで働く薬が加われば、患者の状態に応じた治療の選択肢が増えることが期待されます。
②国内で治験を重ね、米国での試験へ
同社はこれまで、東京大学医学部附属病院での医師主導治験(2025年2月〜9月)と、反復投与の企業治験(2025年11月〜2026年3月)を実施し、いずれも高い安全性と忍容性が確認されたとしています。今回の資金をもとに、次は米国でアルツハイマー型認知症の患者を対象とした試験へ進み、海外の製薬企業との提携も視野に入れています。創薬は長い時間と多額の費用がかかる分野であり、段階を追って着実に進めている点が特徴です。
編集部からひとこと
創薬は、基礎研究から実用化まで10年以上を要することも珍しくない、時間と資金のかかる分野です。大学発のシーズを、国内での治験を積み重ねながら海外での臨床試験へとつないでいく今回の取り組みは、日本の研究成果を世界の患者に届けようとする挑戦といえます。AMEDの支援も受けながら進むNeusignalの開発が、認知症治療の新たな選択肢につながるか、今後の展開が注目されます。