市場課題|水処理と電池の製造に残る、設備と溶媒の負担

有害物質の除去が水の利用を左右
水に含まれる有害物質を除去できるかが、使える水源を左右します。深井戸の地下水では鉄やマンガンの除去が、飲み水ではフッ素やヒ素を含む陰イオン(負の電気を帯びたイオン)の除去が課題になります。フッ素やヒ素は、長期に摂取すると健康被害が出るとされる物質です。
電極の製造は溶媒の乾燥が重い
リチウムイオン電池の電極製造では、有機溶媒の乾燥に大きな設備とエネルギーが必要になる点が課題です。主流の方式は、材料を有機溶媒に混ぜたスラリー(液体に粒子を混ぜた泥状の材料)を塗って乾かすものです。毎分100 mの速さで塗り、乾燥に約1分を要する生産では、100 m以上の炉と溶媒の回収設備が要ります。このため、電池のコストと製造時のCO2排出を下げにくくなります。
他にも、緊急時に事業継続に必要な水を確保する難しさ、水処理設備の重量作業や点検作業の負担、といった課題があるといわれています。
- スラリー固体の粒子を液体に分散させた泥状の混合物である。電池の電極製造では、活物質などを有機溶媒に混ぜたものを金属箔に塗り、乾燥させて電極にする。


