スクエアウィール「斜視検査器具」を開発

株式会社スクエアウィール

スクエアウィール「斜視検査器具」を開発|技術領域=検査器具・斜視と複視を調べる/強み=1枚で複数の検査・メガネに挟まない/将来性=外来の検査を手軽に・複視の見逃し減少へ

企業紹介|株式会社スクエアウィールとは?

眼の向きのずれを調べ、物が二重に見える原因をとらえる道具である「斜視検査器具」。株式会社スクエアウィールは、その開発・販売を行う、帝京大学発の医療機器系ディープテック企業です。斜視や複視を調べる検査器具「COメジャー」を、眼科の診療の現場へ提供しています。

キーワード「斜視検査器具」

「斜視検査器具」は、左右の眼の向きがずれていないかを調べ、斜視の有無や程度を確かめる眼科の器具です。ずれがあると、物が二重に見える複視という症状が起こることがあります。器具で、ずれの向きや大きさを確かめ、治療の方針を決める診察の手がかりにします。

市場課題|見逃されやすい、斜視と複視の検査

現状の斜視検査の課題|現状は、斜視の見逃しと機器の大きさが課題|成人の斜視は・見逃されやすい/検査に大きな・機器が要る

成人の斜視は見逃されやすい

成人の斜視は、見逃しや誤診が起こりやすい状態です。複視を伴うと生活の質を下げます。成人になってから発症する例もあるため、年齢を問わず眼の向きの検査が必要です。

検査に大きな機器が要る

斜視の確認、複視の検出、回旋斜視(眼が回るようにずれる斜視)のずれの測定には、検査ごとに専用の機器が必要で、大型で高価な機器を使う場面もありました。診察の場で複数の検査を続けて行うには手間がかかります。小型で持ち運べる検査器具が求められてきました。

他にも、視力検査で使う遮眼子(片眼を覆う板)が子どもや高齢者に使いにくいこと、メガネに挟むクリップ式の従来品がメガネを傷める恐れ、といった課題があるといわれています。

FrontJournalの解説
  • 複視ひとつの物が二重に重なって見える症状である。左右の眼の向きがずれると起こることがあり、生活の質を下げる要因になる。

スクエアウィールの強み|「斜視検査器具」を開発

スクエアウィールが「斜視検査器具」を開発|現在は、1枚で複数の検査を提供|1枚で複数の・検査をする/メガネに挟まず・遮閉する

1枚で複数の検査をする

斜視の確認や複視の検出には、検査ごとに別々の器具を使う必要がありました。

同社は、検査器具「COメジャー」を提供しています。COメジャーは、一般医療機器(クラスI)で、大きさは211×50×3mm、重さは16.2gです。瞳孔間距離計(PDメーター)、遮眼子、バゴリーニ線条ガラス(光の筋で両眼の見え方を調べるガラス)、サイクロフォロメーター(眼の回旋のずれを測る装置)などの機能を1枚にまとめ、回旋斜視は左右それぞれ15度までを1度刻みで測れる仕様です。ポケットに入る大きさのため、診察の場で複数の検査を続けて行えます。器具の持ち替えが要らなくなります。

メガネに挟まず遮閉する

視力検査で使う従来の遮眼子は子どもや高齢者に使いにくく、メガネに挟むクリップ式の従来品はメガネを傷める恐れがありました。

同社は、メガネの上に載せて使う「はさまないメガネ遮閉板」を製品化しており、メガネを挟まない構造のため、クリップ式で起こる挟み込みによる傷を避けられます。載せるだけで眼を覆えるため、外来での視力検査の準備が手軽になります。メガネをかけたまま眼を覆って視力検査ができる点が特長です。メガネをかけた人の視力検査で、メガネを傷める心配が減ります。使い方は、メガネの上に遮閉板を載せて片眼を覆うだけの使い方です。

FrontJournalの解説
  • 遮眼子片方の眼を覆う板状の器具である。視力検査で片眼ずつ測るときに使い、斜視の検査では眼の位置のずれを確かめるときにも使う。

斜視検査の未来|外来から社会実装へ

斜視検査が変える未来|診察の場から社会実装へ|外来の検査を・手軽にする/新製品を・発売する/複視の見逃し・減少を目指す

外来の検査を手軽にする

COメジャーは、ポケットサイズの1枚で斜視や複視を調べる検査器具です。はさまないメガネ遮閉板は、2023年の時点で眼科外来に広がっていました。持ち運びやすい大きさのため、複視の検出を診察の場で行いやすくなります。COメジャーは、複数の検査の機能を1枚にまとめた器具です。

新製品を発売する

同社は、COメジャーとはさまないメガネ遮閉板に続く製品を出しています。2026年6月5日には、±0.25Dまたは±0.50D(Dはレンズの強さを表す単位)のプラスとマイナスのレンズを一体にした、屈折矯正の過不足をチェックするときに使う「マイプラマイ」を発売しました。2025年6月の第81回弱視斜視学会では、発売前のマイプラマイを紹介しています。第82回弱視斜視学会では、マイプラマイと発売前のカラーハンドルを展示しています。

複視の見逃し減少を目指す

同社は、斜視と複視の検査を社会に広げ、複視の見逃しを減らすことを目指しています。板橋区は2026年度の「イノベーション創出・社会実装推進プロジェクト(実証・実装プログラム)」に、「斜視・複視スクリーニングツールの開発と社会実装」を採択しました。特殊光学素子を活用し、日本特殊光学樹脂株式会社と帝京大学との共創で進める内容です。薄い板1枚で、複視を見つけやすいツールを想定しています。

会社概要|スクエアウィールの事業内容・設立背景

帝京大学の教員が代表を務める

代表の佐々木翔氏は、帝京大学で准教授を務める視能訓練士(眼の検査を担う国家資格者)です。2010年から2014年まで帝京大学医学部附属病院の眼科に勤め、その後、助教、講師を経て、2025年4月から現職にあります。2021年10月に博士(視能矯正学)の学位を取り、同月に株式会社スクエアウィールの代表取締役社長に就任しました。同社は、帝京大学発のベンチャーです。代表は同大学の附属病院で、眼の検査を担う視能訓練士として勤務した経験を持ちます。

板橋区で受賞と採択

2023年11月には、はさまないメガネ遮閉板が板橋製品技術大賞のテーマ賞(医療技術分野貢献賞)を受賞しました。2024年度の同賞では、COメジャーが審査委員長賞を受けています。2026年度には、板橋区のイノベーション創出・社会実装推進プロジェクトに採択されました。

検査器具の開発と販売が事業

眼科向けの検査器具の開発と販売を事業とし、製品はCOメジャー、はさまないメガネ遮閉板、マイプラマイの3つです。スローガンは「眼科の不便・不可能を根絶する」です。所在地は東京都板橋区にあります。開発の実績には、サポートが終了した機器向けに3Dプリンタで造形した「GPあご乗せアタッチメント」もあります。

会社情報

会社名株式会社スクエアウィール(Square Wheel)
所在地東京都板橋区加賀2丁目11-1-507
代表佐々木 翔
資本金700万円
事業眼科向け検査器具の開発・販売
技術領域斜視・複視の検査
連携帝京大学(代表が准教授を務める)。日本特殊光学樹脂(板橋区の採択事業での共創)
採択板橋製品技術大賞テーマ賞(2023年11月)。板橋製品技術大賞審査委員長賞(2024年度)。板橋区イノベーション創出・社会実装推進プロジェクト(2026年度)
URLhttps://square-wheel.co.jp/

編集後記|FrontJournal編集部より

斜視や複視は、診察の場でも見逃されやすいといわれる症状です。株式会社スクエアウィールの「COメジャー」は、斜視の確認から回旋斜視のずれの測定までを、ポケットに入る1枚で行える検査器具です。特徴は、眼科の検査を知る視能訓練士の代表が、検査器具の開発を担っている点にあります。

「眼科の不便・不可能を根絶する」という言葉を掲げ、製品は検査の手間を減らす方向にそろっています。板橋区での斜視・複視スクリーニングの取り組みが、診察の現場にどう広がるのか、今後も注目していきます。

FrontJournal編集部

出典:経済産業省 大学発ベンチャーデータベース2026

出典:「Gビズインフォ」(経済産業省)(2026年9月28日に利用)を加工して作成

本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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