市場課題|目で確かめる偽造対策の限界

目で見る識別の限界
目で見て識別する手法には、原理が解析されると模倣される恐れがあるという限界があります。商品や錠剤に付ける識別用の微小な目印(マイクロタガント)でも、判定の手がかりが外から分かる方式では、この問題が残る点も課題です。医薬品の錠剤は面積が小さく、長期間保管されるため、目印にも小ささと長期の安定性が求められます。
偽造品の識別には、体への影響が小さいこと(生体適合性)も前提になります。また、製造や流通の工程に組み込める手軽さも欠かせません。この限界を超えるには、目では確かめられない目印が必要です。
ラベルの剥離と流用
物流や流通の管理に使うラベルやタグは、剥がされたり流用されたりする恐れがあります。別の商品に貼り替えられると判定が崩れるため、ラベルだけでは商品そのものの真贋を保証できません。
他にも、実際の保管環境で信号を検出できるか、現場で読み取る検出機をどう整えるか、錠剤の製造工程にどう組み込むか、といった課題があるといわれています。国の研究開発機関であるNEDOの実証実験は保管環境での信号検出を確かめる取り組みで、総務省の研究開発課題は検出機の試作に取り組むものです。
- マイクロタガント商品や錠剤などに付ける、識別用の微小な粒子のこと。真正品と偽造品を区別するための目印として使われる。


