市場課題|壊れやすい酵素は保存と利用の条件が限られる

壊れやすい酵素は冷凍保存が要る
酵素(生体内の化学反応を助けるタンパク質)は、熱や有機溶媒で働きが落ちやすい分子です。壊れやすい酵素の中には、−30℃の冷凍保存が必要なものがあるとされています。冷凍が必要であれば、保存や輸送のための設備も要り、酵素を使える場面が限られます。
既存の安定化剤には弱点がある
酵素の安定化には、界面活性剤や親水性素材、生体由来素材などの安定化剤が使われてきました。界面活性剤は生体物質を傷める懸念があり、生体由来素材は量産やスケールアップに懸念があるとされています。親水性素材は、免疫原性(体内で免疫反応を起こしやすい性質)や増粘(粘り気が増すこと)のリスクがあり、疎水的(水になじみにくい)な生体物質を安定化する効果は弱いとされています。
他にも、有機溶媒中での活性低下、凍結融解の繰り返しによる失活、酵素を繰り返し使えないことによるコスト、といった課題があるといわれています。
- 酵素生体内の化学反応を助けるタンパク質である。熱や有機溶媒などで形が崩れると働きを失うため、保存や利用の条件が限られる。


