市場課題|打ち上げ枠と製造工程の制約

衛星は増えたが打上げ枠が不足
小型衛星の打ち上げ需要は、通信網や地球観測の拡大とともに増加しています。一方で、衛星を運ぶロケットの打ち上げ枠は限られ、希望する時期に相乗りできない事業者も少なくありません。需要と供給の差が開くほど、軌道に届くまでの待ち時間は延びます。
推進剤の管理に設備と費用が必要
ロケットの推進剤の取り扱いには、専用の設備と手順が必要です。液体の推進剤は温度や圧力の管理が欠かせず、燃料と酸化剤の双方に配管を備えるため、設計から輸送までの工程が増えます。工程が積み上がるほど1機あたりの費用と期間は膨らみ、打ち上げ回数を増やしにくい状態が続きます。
打ち上げの現場では、天候や射場(ロケットの打ち上げ場)の確保も重なります。他にも、熟練者に依存する組み立て工程、機体ごとに生じる品質のばらつき、大型エンジンを繰り返し試せる試験設備の不足、といった課題があるといわれています。
- 小型衛星重量が数kgから数百kg程度の衛星。安価に製造でき、多数を連携させて通信や地球観測に用いる利用が広がっている。
- 推進剤ロケットが推力を得るために燃やす物質の総称。燃える側の燃料と、燃焼に必要な酸素を供給する酸化剤で構成される。


