市場課題|悪性脳腫瘍は、治療が難しい

周囲へ広がる腫瘍
悪性脳腫瘍の一つであるグリオーマ(脳の神経を支える細胞に由来する腫瘍)は、腫瘍細胞が周囲の組織へ入り込むように広がる、浸潤性の腫瘍です。慶應義塾大学の資料によると、広がった細胞には治療抵抗性(治療が効きにくい性質)を示すものがあるため、この疾患は難治性とされています。慶應義塾大学の資料は、予後(治療後の見通し)の改善を研究の目標に挙げています。
薬が届きにくい脳
同社の技術資料によると、脳には、血液中の物質が脳内へ入るのを制限する血液脳関門があり、抗がん剤の一種である5-FUは脳内へ届きません。慶應義塾大学の研究は、広がった腫瘍細胞を効率的に殺傷できる治療法の開発を目指しています。方法は、治療用の神経幹細胞の脳内移植です。
他にも、同社の公開資料にある再発した脳腫瘍を治療する手段の少なさ、慶應義塾大学の資料にある移植細胞の安全性を確かめることといった課題があるといわれています。
- 浸潤性腫瘍細胞が周囲の正常な組織へ入り込むように広がる性質を指す。腫瘍と正常な組織の境界が分かりにくくなり、治療を難しくする要因になる。


