市場課題|天然物由来の標準品は、確保が難しい

純度が不確かだと定量に影響
天然物に由来する試薬は、純度の確かさが課題です。医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開する日本薬局方(医薬品の品質基準を定めた公定書)の資料は、天然物由来の試薬の純度問題を取り上げています。同資料は、この問題を定量NMR(核磁気共鳴を利用して含量を求める方法)で含量を値付けすることで解決できるとしています。
純度を仮定すると定量値がずれる
同資料は、ゲニポシドの試薬を定量NMRで測ると、絶対純度は92%程度だったと示しています。この試薬の純度を100%と仮定して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で求めた定量値は3.0%で、純度を考慮した値は2.8%です。純度が不確かなままでは、定量値に約7%の差が出る例です。
他にも、純度の値付けや計量トレーサビリティの確保といった課題があるといわれています。
- 定量NMR核磁気共鳴(NMR)の信号の強さが、含まれる原子の数に比例することを利用して、物質の含量を求める方法を指す。純度が分かっている標準物質を基準にして、試薬の含量を値付けするために用いる。


