2026.10.19 │ 一般社団法人HCC │ 元発表:2026.10.15

ヘアケアクリニック六本木院、毛髪再生医療「S-DSC治療」提供開始

ニュース紹介

「ヘアケアクリニック六本木院、毛髪再生医療「S-DSC治療」の提供開始」

一般社団法人HCCは、運営するヘアケアクリニック六本木院で、2026年9月1日から毛髪再生医療「S-DSC治療」の提供を開始したと発表しました。本治療は、患者自身の頭皮から採取したDSC細胞(毛球部毛根鞘細胞)を培養し、薄毛部位に注入することで毛髪の再生を促す再生医療で、AGA・FAGAなどの薄毛を対象としています。開発は、東京医科大学病院、杏林大学医学部付属病院、東邦大学医療センター大橋病院、株式会社資生堂が10年以上にわたり共同で進めてきた背景を持ちます。

臨床研究の対象は36名(男性17名・女性19名、途中離脱1名を除く最終評価35名)で、治療開始18か月後に効果を実感したと答えた割合は65.7%、女性被験者では88.9%でした。観察期間24か月で重篤な副作用は確認されず、軽度の疼痛と軽度の毛嚢炎が各1件報告されました。治療の流れは、後頭部から直径数mmの頭皮組織を採取、DSC細胞を培養、薄毛部位へ注入までで約1年、注入は平均3回です。費用は自由診療で200万円から300万円(税込)とされています。

出典:一般社団法人HCC 2026年10月15日 プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000190581.html

FrontJournalの解説

この分野について

薄毛治療の分野では、長らく内服薬や外用薬が中心でしたが、近年は自身の細胞を培養して補う再生医療の実装が進んでいます。再生医療等安全性確保法の下では、治療法のリスクに応じて第1種から第3種に区分され、認定された医療機関のみが提供できる仕組みになっています。

毛髪分野では、頭皮の毛包(毛穴)の深部にある毛球部毛根鞘細胞(DSC細胞)が、毛包の活動を支える役割を担うことがわかっています。この細胞を培養して増やし、薄毛部位に戻す発想が、研究から実用の段階へ移ってきました。

①S-DSC治療の仕組みと臨床研究データ

S-DSC治療は、患者自身の後頭部から直径数mm程度の頭皮組織を採取し、そこからDSC細胞(毛球部毛根鞘細胞)を取り出して培養した後、薄毛部位に注入する再生医療です。頭皮組織の採取から注入までは約1年、注入は平均3回行われます。

臨床研究は36名(男性17名・女性19名)を対象に行われ、途中離脱1名を除く35名で有効性が評価されました。治療開始から18か月後に効果を実感したと回答した割合は65.7%、女性被験者に限ると88.9%でした。観察期間24か月で重篤な副作用は確認されず、注入部位の軽微な副作用として軽度の疼痛と毛嚢炎が各1件報告されています。なお、効果は被験者の自己評価に基づく値である点が原文で明記されています。

②10年以上の共同研究と提供体制

本治療の背景には、東京医科大学病院、杏林大学医学部付属病院、東邦大学医療センター大橋病院、株式会社資生堂が10年以上にわたって進めてきた共同研究があります。資生堂は、同社の毛髪研究開発ページで、S-DSC(登録商標)に関する細胞製造の技術提供と工程監理を担うことを公表しています。

再生医療等安全性確保法に基づく「第2種再生医療」に該当するため、認定された医療機関のみが提供できます。本件は自由診療で費用は全額自己負担、標準費用は200万円から300万円(税込)です。他にも野村皮膚科医院が2026年4月から提供を開始しており、提供医療機関が徐々に広がりつつある段階です。

編集部からひとこと

薄毛治療は長らく薬による選択肢が中心でしたが、自分の細胞を培養して戻すという別の選択肢が、認定医療機関で受けられる段階まで来ました。費用は自由診療で200万円から300万円と大きく、効果は自己評価に基づく値で個人差があるとされています。意思決定の材料として、受診を検討する場合は、提供する認定医療機関で臨床研究データの詳細や副作用、治療の全体像を確認することが前提になります。再生医療の分野全体としては、研究から実装までの流れが具体的に見える事例として参考になる発表です。

FrontJournal編集部

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本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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