市場課題|トリチウムは水と似ていて、極低濃度の水から取り出しにくい

トリチウムは水と似て分けにくい
トリチウムを含む水は、普通の水と性質が近く、水から区別して取り出すことが容易ではありません。トリチウムは水分子の水素と入れ替わった形で水に含まれ、物理化学的な性質が水と似ているためです。この水は、大気中にも水中にも存在します。
極低濃度で分離が困難とされる
濃度が極めて低い水からトリチウムを分けることは、いっそう難しい作業です。同社は、1mLあたり数百〜1万ベクレル(Bq:放射能の強さの単位)の範囲を、極低濃度域と位置づけています。1mLあたり1万ベクレル以下では、分離は不可能とさえ考えられてきた、というのが同社の説明です。
他にも、同社の実験では、粉末での濃度の戻り、アルカリ試薬の添加で生じるスラッジ(沈殿物)、長時間運転での濃度低下速度の低下、といった課題があるといわれています。塩化リチウムの少量添加で、スラッジの発生は抑えられたとされています。
- 同位体原子番号が同じで、中性子の数が異なる原子のことである。水素には、中性子を持たない軽水素、1つ持つ重水素、2つ持つトリチウムがある。


