市場課題|二量体のIgA抗体は作る手順が多い

二量体は作り方が複雑
二量体のIgAは、抗体の遺伝子に加えJ鎖も必要です。IgAは粘膜に分泌される際、安定な二量体の形をとり、局所の感染防御に働くとされています。J鎖は、IgAやIgMで抗体どうしをつなぐ部品で、同社の社名の由来にもなっています。
作製後の分離が必要
二量体のIgAは、作った後に単量体と分ける工程が必要です。2015年の方法論文では、293-F細胞(ヒト由来の培養細胞)への一過性の遺伝子導入でIgAの単量体(抗体1本分)と二量体を作り、精製後にサイズ排除FPLC(分子の大きさで分ける分離法)で分けています。研究室が自前で整えるには、手間が大きい工程です。
他にも、導入するJ鎖遺伝子の比率の調整、多量体(複数の抗体がつながった形)の確認、エンドトキシン(細菌由来の毒素)の除去、といった課題があるといわれています。
- J鎖IgAやIgMの分子をつなぎ合わせ、多量体にするタンパク質である。名称はjoining chain(連結鎖)に由来し、IgAでは2分子をつなぐ。


