ニュース紹介
「エピタキシャルCrSbが生み出す結晶学的スピン軌道トルク―結晶方位を利用した次世代スピントロニクスデバイスへ―」
京都大学化学研究所の輕部修太郎特定准教授、小野輝男教授、佐藤良太特定助教、寺西利治教授、研究当時は博士後期課程学生だったTseng Chih-Hsiang氏らの研究グループは、米国ネブラスカ大学リンカーン校のKirill Belashchenko教授、日本電気の矢作裕太研究員と共同で、交替磁性体として注目されるCrSbにおいて、電流が磁化に与えるスピントルクの大きさと方向が結晶方位に強く依存することを明らかにしたと発表しました。結晶方位を制御したCrSb薄膜をエピタキシャル成長し、スピントルク強磁性共鳴測定で2つのCrSb結晶面を比較した結果、従来のスピンホール効果では説明できないトルク成分を観測しました。その主要な起源は、交替磁性固有の効果ではなく、CrSbと強磁性体の界面の結晶・界面対称性にあることを示しています。トルク効率はPtやTaなどの重金属に匹敵します。成果は国際学術誌Advanced Functional Materialsにオンライン掲載されています(DOI: 10.1002/adfm.77835)。
出典:京都大学化学研究所 2026年9月10日 研究トピックス/掲載誌:Advanced Functional Materials
https://www.kuicr.kyoto-u.ac.jp/sites/topics/260910_2/



