市場課題|物性の分析では実力が分からず、封止の性能も比べにくい

物性の分析では実力が不明
有機EL(電流を流すと有機物が光る現象を利用した発光素子)の材料は、分析装置で測る物性(材料そのものの性質)だけでは、製品に組み込んだときの実力を見通しにくい状況です。明るさや寿命は、複数の有機の薄膜を重ねた素子の構造や、組み合わせる別の材料によって変わるからです。そのため、有望な新材料でも採用の判断が遅れ、開発の期間が延びやすくなります。
封止の性能を比べにくい
有機ELの封止(水分や酸素が入らないように素子を密閉する処理)は、性能を数値で比べにくい状態が続いています。従来の評価は素子を作って劣化を観察する方法が中心で、素子の作り方の違いが結果に混ざります。素子に入った水分や酸素の量も測りにくいため、材料や接着剤の優劣を同じ物差しで判断しにくい状況です。
他にも、フィルム基板の耐熱性、量産時の膜厚のばらつき、装置への設備投資、といった課題があるといわれています。
- 封止有機ELの素子を水分や酸素から守るために密閉する処理を指す。有機の薄膜や電極は水分に弱く、ガラスやフィルム、接着剤で覆って外気を遮る。この処理の出来が素子の寿命を左右する。






