市場課題|脂質ナノ粒子の製造の難しさ

粒径が不均一で品質管理が難しい
脂質ナノ粒子の品質を左右するのは、粒径の均一性。粒径によって体内で有効成分が届く場所や量が変わるため、新型コロナウイルスのワクチンにも使われる、有効成分を運ぶ材料には、設計どおりの粒径が求められます。粒径にばらつきが残るほど成分の届き方に差が生まれ、必要な品質を保ちにくくなります。
試作から量産まで時間を要する
新しい製剤は、試作で良い結果が出ても、量産まで時間を要します。製造の規模が変わると粒子のでき方も変わるため、流速や脂質の濃度といった製造条件を、一から設定し直す必要があるからです。開発が長引き、患者に届く時期も遅くなります。
他にも、有効成分を包み込む封入効率(有効成分を包み込めた割合)の確保、脂質の組成を変えるたびに必要となる条件出し(最適な製造条件を探す作業)の手間、製造記録を残す品質管理の体制づくり、といった課題があるといわれています。
- 脂質ナノ粒子脂質でできた微粒子。直径は数十から数百ナノメートル程度。有効成分を包んで目的の細胞まで運ぶ材料として、ワクチンや核酸医薬に用いられる。
- 粒径粒子1つあたりの直径。脂質ナノ粒子では、この値によって体内で届く臓器や組織が変わるため、製剤の設計を左右する。


