Nishika「オフラインAI議事録」を開発

Nishika株式会社(ニシカ)

Nishika「オフラインAI議事録」を開発|研究領域=会議の音声を・文字と要約に/強み=端末の中で・処理が完結/将来性=機密性の高い・現場で活用

企業紹介|Nishika株式会社(ニシカ)とは?

会議の音声を社外のクラウドに送らず、文字起こしから要約までを行う「オフラインAI議事録」。Nishika株式会社(ニシカ)は、その仕組みで機密性の高い会議を支える、AIソフトウェア系のディープテック企業です。同社は、外部ネットワークから遮断した環境で使える議事録ツール「SecureMemo」を開発し、警察や中央省庁を中心に導入されてきました。

キーワード「オフラインAI議事録」

オフラインAI議事録は、インターネットにつながない環境で、会議の音声の文字起こしから要約までを行う仕組みです。同社の「SecureMemo」は、独自開発の音声認識AI「shirushi」と生成AIを端末の中で動かし、音声やテキストをクラウドへ送りません。文字起こしの精度は96.2%と発表されています。

市場課題|機密性の高い会議の議事録は人手が中心

現状の議事録作成の課題|現状は、社外へ送れず人手が残る|音声を社外へ・出しにくい会議/書き起こしに・会議の3〜4倍

クラウド型を使いにくい会議

クラウド型のAI議事録は、音声を社外のサーバーに送って処理する方式です。警察や省庁、医療機関などの会議では、内容を社外に出せない場合があります。その場合は便利なAIを使えず、人の手による書き起こしが残ります。

書き起こしの時間が重い

ある病院では、1時間の会議に対して書き起こしと要約に会議時間の3〜4倍の時間がかかり、看護の業務を圧迫するケースも珍しくなかったと紹介されています。議事録の作成に人手を取られるほど、本来の業務に使える時間は減ります。機密性が高い会議ほど、外部に任せにくい作業です。

他にも、議事録の作成に人手がかかること、固有名詞や専門用語の誤認識、外国語の会議への対応、といった課題があるといわれています。

FrontJournalの解説
  • クラウド型インターネット経由で、事業者のサーバーが提供する機能を使う方式を指す。利用者は自社に機器を置かずに使える。

Nishikaの強み|「オフラインAI議事録」を開発

Nishikaが「オフラインAI議事録」を開発|現在は、端末の中で議事録作成を提供|端末の中で・要約まで完結/話者を自動で識別・形態も選べる

端末の中で要約まで行う

従来のオフラインのAI要約は、必要な計算資源(計算に使う機器の処理能力)が大きく、使える顧客が限られていたと、同社は説明しています。

同社の「SecureMemo」は、外部ネットワークから遮断した環境で、音声データの処理と保存を行えます。独自開発の音声認識AI「shirushi」が文字起こしを担い、生成AIがトピック別や、決定事項・議事要旨の要約を作成します。2025年10月には自社開発の生成AI「kizuki」を搭載し、「全体概要」とToDoの要約も加わりました。音声やテキストをクラウドへ連携しないため、機密性の高い会議でも、AIで議事録を作成できるようになります。

話者識別と提供形態

SecureMemoは、事前の声紋登録なしで話者を自動で識別し、約100言語の文字起こしと翻訳にも対応する仕様です。

提供形態は、PC完結版、USB版(USB機器を差し込んだ端末で使える形)、サーバー版の構成です。サーバー版は、組織内のVPN(社内の安全な通信網)を通じて、プライベートクラウドのように使えると、同社は説明しています。PC完結版は端末の中で処理が終わり、サーバー版は組織内で共有できる形です。複数の人が同じ環境を使う組織では、サーバー版が選択肢になります。組織の環境や機密度に合わせて選べるため、導入の負担を抑えられます。

FrontJournalの解説
  • 話者識別会議で誰が話したかを、音声の特徴から区別して記録する機能を指す。議事録に発言者を残すために使われる。

オフラインAI議事録の未来|機密性の高い現場へ広がる

オフラインAI議事録が変える未来|機密性の高い会議の記録を支える|病院で作成が・約7割減る/クラウド版と・使い分けも可能/会議を全て・データ化へ

病院で作成時間が約7割減る

SecureMemoを導入したある病院では、議事録の作成時間が約70%減ったと紹介されています。導入前は、議事録の作成が現場の大きな負担になっていました。省けた時間は、本来の看護業務に回す余地になります。こうした事例が重なれば、議事録を人手で作成する負担を抱える現場に、選択肢が広がります。

クラウド版との使い分けが広がる

クラウド型の製品は「SecureMemoCloud」です。GPU(音声や画像の計算に強い処理装置)のサーバー環境で、60分の音声を最短5分で処理し、23業界の専門用語に対応するとしています。同一の組織の中で、セキュリティの水準に応じてオフライン版とクラウド版を選ぶ使い方も、同社は想定しています。機密度の高い会議と、それ以外の会議を、ひとつの組織で分けて扱える形です。

会議の全データ化を目指す

同社のプロダクトビジョンは、「企業の会議を全てデータ化する」ことです。今後の取り組みは、大規模データでの学習と、音声AIと生成AIの統合による認識精度の向上です。人間の水準に迫る議事録作成機能の開発も、取り組みに含まれます。実現すれば、会議の内容が検索できるデータとして蓄積され、組織の知識として使いやすくなります。

会社概要|Nishikaの事業内容・沿革

設立と経営体制

Nishika株式会社は、2019年5月7日に設立されました。設立当初は、AI関連のコンペティションのプラットフォーム運営に力を入れていました。現在は、オフラインで使えるAI議事録ツール「SecureMemo」を中心に、AIプロダクト事業とAIソリューション事業を展開しています。共同創業者は山下達朗氏と松田裕之氏で、代表取締役は山下達朗氏です。

事業内容と導入先

AIプロダクト事業は、オンプレミス版のSecureMemo(自社の設備に導入して使う方式)と、クラウド版のSecureMemoCloudの提供です。AIソリューション事業では、プライベートAIや音声認識AI、オンプレミス型AIエージェントの開発を支援しています。同社は、導入先として自衛隊、防衛装備庁、警視庁、各県警本部、中央省庁を挙げています。2026年2月のバックオフィスDXPO大阪、同年6月30日のバックオフィスDXPO札幌にも出展しました。

東京・品川に本社を置く

同社の本社は、東京都品川区東五反田にあります。事業内容は、AIソフトウェアの開発・提供と、AIコンサルティング・開発です。所在地は、THE GATE GOTANDA EASTの4階です。詳しい所在地は、下の会社情報の表にまとめています。

会社情報

会社名Nishika株式会社(ニシカ)
所在地東京都品川区東五反田1-25-11 THE GATE GOTANDA EAST 4F
設立2019年5月7日
代表代表取締役 山下 達朗
事業AI議事録ツール「SecureMemo」の開発・提供。プライベートAI、音声認識AIの開発支援
技術領域オフラインAI議事録。音声認識AI「shirushi」。生成AI「kizuki」。オンプレミス型AI
URLhttps://nishika.com/

編集後記|FrontJournal編集部より

会議の議事録は、どの組織にも必要な一方で、内容によってはクラウドに送れないものがあります。警察や省庁、病院の会議は、その代表例です。AIを使うかどうかの前に、データを外へ出せるかが問われる場面があります。

Nishika株式会社は、文字起こしから要約までを、外部ネットワークから遮断した環境で行う「SecureMemo」を開発した企業です。独自の音声認識AIと生成AIを自社で持ち、オフラインでも使える水準まで高めた点が、導入の土台になり得ます。警察や中央省庁を中心に導入が進んできたことと、この仕組みは無関係ではないと考えられます。

人間の水準に迫る議事録作成機能の開発は、これからの取り組みです。会議のやりとりが組織の資産として残る世界に近づけるか、同社のこれからの歩みは、注目したい取り組みです。

FrontJournal編集部

出典:「秘匿性の高い環境でこそAIの力を」Nishika山下氏インタビュー(THE BRIDGE)

出典:経済産業省 大学発ベンチャーデータベース2026

出典:「Gビズインフォ」(経済産業省)(2026年9月28日に利用)を加工して作成

本記事は、FrontJournalが公開情報をもとに独自に分析した第三者コンテンツであり、対象企業・研究機関の公式見解ではありません。

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