創薬・検査・バイオ
7. StapleBio|mRNAの立体構造を変える核酸医薬を開発する
StapleBio(ステープルバイオ)は、熊本大学大学院の勝田陽介准教授らが開発した「Staple核酸」を中核技術に、2021年11月に設立された熊本大学発のベンチャー企業です。
核酸医薬には、標的のmRNAとよく似た配列を持つ別のmRNAにも結合して副作用を起こす恐れや、体内の酵素で分解されやすいといった課題があります。
Staple核酸は、標的のmRNA上の離れた2か所に結合してrG4構造を形づくり、タンパク質の合成を抑えたり増やしたりします。配列が合うことと立体構造ができることの両方が効果の条件で、同社は希少疾患などを対象とした医薬品の研究開発を進めています。
企業ページ株式会社StapleBio
8. Uromics|自宅で採った尿の成分を精密に測る
Uromics(ユーロミクス)は、2025年4月に熊本市で設立された熊本大学発のスタートアップです。代表取締役の永芳友氏は熊本大学大学院生命科学研究部の特任講師で、修飾ヌクレオシドの研究を続けてきました。
体の状態を詳しく調べる検査の多くは医療機関での採血を前提としており、通院が難しい人ほど検査を受ける機会が減る恐れがあります。
同社は、尿に含まれる修飾ヌクレオシドをLC-MS(液体クロマトグラフィー質量分析法)で測り、結果をスマートフォンのアプリで知らせる尿検査システムを開発しています。実用化すれば、利用者は自宅で少量の尿を採って返送するだけで検査を受けられるようになります。
企業ページ株式会社Uromics
9. GALTS Pharma|遺伝性の腎臓病の治療薬を開発する
GALTS Pharma(ガルツファルマ)は、熊本大学でアルポート症候群の研究を続けてきた甲斐広文氏が2023年8月に設立し、2025年4月に熊本大学から「熊本大学発ベンチャー企業」の称号を受けた創薬企業です。
アルポート症候群は若いうちに末期腎不全へ進みやすい遺伝性の病気で、既存の薬だけでは進行を止めることは困難です。
同社は、Nrf2とKeap1の結合を妨げる低分子化合物「GP-051」を、飲み薬の候補として開発しています。2025年度には、GP-051を治験へ進めるための日本医療研究開発機構(AMED)の事業に、研究開発連携企業として参画しています。
企業ページ株式会社GALTS Pharma
10. C-HASプラス|線虫の一生から素材の健康効果を数値にする
C-HASプラス(シーハスプラス)は、2019年4月に株式会社くまもとファーマとして熊本市で設立され、2022年4月に現在の社名へ変更した熊本大学発のバイオ企業です。
健康食品や化粧品の素材が健康寿命に与える影響をマウスで確かめるには、マウスの寿命が約3年あるため、年単位の時間と飼育の費用がかかります。
同社の評価システム「C-HAS」は、寿命が約20日の線虫を一定の間隔で撮影し、活発に動ける期間を画像から自動で判定して、健康寿命として数値にします。この評価と素材の探索を、食品・化粧品・医薬品を開発する企業へ提供しています。
企業ページ株式会社C-HASプラス